AI集約型業種、生産性が急速に向上=PwCリポート
大手会計事務所PwCは21日公表したリポートで、AIを積極的に活用する業種は、そうでない業種に比べて従業員の生産性向上スピードが約5倍速い、との分析を示した。写真は2023年6月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
[ロンドン 21日 ロイター] - 大手会計事務所PwCは21日公表したリポートで、人工知能(AI)を積極的に活用する業種は、そうでない業種に比べて従業員の生産性向上スピードが約5倍速い、との分析を示した。
それによると、専門業種や金融サービス、ITの生産性が2018年から22年にかけて4.3%伸びたのに対し、建設、製造、小売り、食品、運輸では0.9%の伸びにとどまった。
PwCは、15の先進国の求人広告5000万件以上と、経済協力開発機構(OECD)のデータを分析した。PwC幹部によると、生産性の高い業種では、AIスキルを持たない人材よりも持つ人材への求人広告が急速に増えており、AIが生産性の高さに寄与していることがうかがえる。
AI専門家でなくても使える生成AIの利用が増えていくのに伴い、AIによる生産性の伸びは一段と加速する可能性が高いと、この幹部は述べた。
リポートは、生産性の伸び向上に苦心している国々も、AIの台頭によって生産性を引き上げ、ひいては経済成長、賃金、生活水準を改善できる可能性が出てきたと指摘した。