ニュース速報

ビジネス

日経平均は3日続落、金利高止まりを警戒 米政府閉鎖懸念残る

2023年10月02日(月)15時47分

 10月2日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比97円74銭安の3万1759円88銭と、3営業日続落して取引を終えた。写真は東京証券取引所で2020年10月撮影(2023年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比97円74銭安の3万1759円88銭と、3営業日続落して取引を終えた。米金利の高止まりへの警戒感が日本株の重しとなった。また、米政府機関の閉鎖はひとまず回避されたものの、11月半ばまでに新年度予算がまとまるかは依然として不透明で、売りが出たとの指摘が聞かれた。今週は米国で経済指標の公表が相次ぐため、内容を見極めたいとして積極的な買いが続かなかったとの見方もあった。

日経平均は前営業日比244円高でスタート。寄り付き後は上げ幅を広げ、一時前営業日比543円96銭高の3万2401円58銭まで上昇した。主力株の上げが目立ったほか、幅広い業種で買いが優勢となった。日銀が発表した9月短観は、大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス9と2期連続で改善し、買い安心感につながったとの指摘が聞かれた。

一方、後場に入ると日経平均は上げ幅を縮小し、終盤はマイナス圏での推移となった。市場では「米政府閉鎖は回避されたが、本予算がきちんとまとまるかどうか懸念が残っていることに加え、米金利の上昇が収まらず株式市場に資金が流入しにくくなっている」(外資証券・アナリスト)との意見が聞かれた。

東海東京調査センターのマーケットアナリスト・安田秀太郎氏は、「週末公表される米雇用統計を確認するまでは積極的に買い上がる雰囲気にはなりづらい」と話す。ただ、「下がったところで押し目を買いたいという投資家は多いとみられ、目先は3万2000円を挟んだ展開になるのではないか」(安田氏)との指摘が聞かれた。

TOPIXは0.39%安の2314.44ポイントで取引を終了。東証プライム市場指数は0.38%安の1191.08ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆7015億0300万円だった。新興株式市場は、マザーズ総合が1.73%安の717.03ポイントだった。東証グロース市場指数は1.75%安の921.74ポイントだった。東証33業種では、値上がりは銀行、海運、金属製品など8業種で、空運、石油・石炭製品、鉱業など25業種は値下がりした。

個別では、アドバンテスト、ファナックが堅調。みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループがそれぞれ1%超高となり、銀行株が底堅く推移した。一方、東京エレクトロン、ソフトバンクグループはさえない。

プライム市場の騰落数は、値上がり515銘柄(28%)に対し、値下がりが1266銘柄(68%)、変わらずが50銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 31759.88 -97.74 32101.97 31,759.88─

32,401.58

TOPIX 2314.44 -8.95 2338.51 2,314.44─2

,355.98

プライム指数 1191.08 -4.58 1203.74 1,191.08─1

,212.32

スタンダード指数 1134.44 -7.96 1145.03 1,134.44─1

,150.44

グロース指数 921.74 -16.38 941.35 921.74─945

.62

東証出来高(万株) 155061 東証売買代金(億円 37015.03

)

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国万科、債権者が社債償還延期を拒否 デフォルトリ

ワールド

トランプ氏、経済政策が中間選挙勝利につながるか確信

ビジネス

雇用統計やCPIに注目、年末控えボラティリティー上

ワールド

米ブラウン大学で銃撃、2人死亡・9人負傷 容疑者逃
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 5
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 6
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中