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訂正〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の会見要旨

2023年03月23日(木)06時59分

米連邦準備理事会(FRB)は3月21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ4.75─5.00%とした。 パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見で銀行問題を放置すれば銀行システムが脅かされる可能性などと発言した。(2023年 ロイター/Leah Millis)

(会見内容で「インフレ率を2%に引き上げる」を「引き下げる」に訂正します)

[22日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は3月21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ4.75─5.00%とした。

パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見の内容は以下の通り。

*銀行問題を放置すれば銀行システムが脅かされる可能性

*このために決断的な行動をとった

*全ての預金者の貯蓄は安全

*われわれの融資プログラムは効果的に銀行のニーズを満たしている

*十分な流動性が確保されていることが示されている

*引き続き注意深く監視する

*銀行システムを安全かつ健全に保つためにあらゆる手段を用いる用意がある

*インフレはなお高すぎる

*労働市場はなお過度に引き締まっている

*インフレ率を2%に引き下げる(訂正)ことに引き続き強くコミット

*消費者支出は今四半期に増加したように見える、一部は天候要因によるもの

*住宅市場の活動はなお弱い

*政策当局者は全般的に抑制された成長が続くと予想

*FOMC参加者の大部分、成長に下方リスクとの見解

*賃金上昇に緩和の兆し

*需要は依然として供給を上回るが、時間の経過と共に均衡すると予想

*インフレはわれわれの目標をはるかに超えている

*最近のインフレ指標の強さは圧力の高止まりを示唆

*インフレ引き下げにはまだ長い道のり、その道筋は一様でない

*長期インフレ期待は引き続き十分に抑制

*FRBはバランスシートの大幅な縮小を継続中

*前回の会合以降の経済指標は予想を上回る強さ

*このところの銀行を巡る動きは一段と厳格な信用状況をもたらし、経済とFRBの対応に影響が及ぶ

*今後のデータ、信用状況の引き締めの実際および予想される効果を注視していく

*政策の道筋は適宜調整され、会合ごとに決定を下す

*インフレ抑制には、トレンドを下回る成長率の一定期間維持と雇用市場の減速が必要

*銀行システムは健全で安定的、かつ安全

*銀行システムの預金フローは安定化

*規制強化の必要性巡り徹底的な検証実施

*FOMCまでの数日間で銀行システム問題を考慮

*前回会合以降の雇用・インフレ指標の力強さは予想上回る

*銀行にストレスがかかる前はターミナルレート(政策金利の最終到達点)の引き上げが必要と想定していた

*行動と文言による信頼感維持が重要

*過去2週間(の出来事)が需要とインフレの重しに

*特に信用引き締めの実際の効果および予想される効果に基づき追加利上げの必要性を判断

*「継続的な(ongoing)」の利上げに代わり、「かもしれない(may)」や「幾分(some)」という文言に焦点

*銀行を巡る緊張に伴う先行き不透明感を声明に反映

*信用状況の引き締めの可能性は金融引き締めの取り組みが少なくなることを意味

*潜在的な信用引き締めとそれがもたらすものを注視

*銀行とともに金融安定化ツールを重視

*FOMCでは、かなりの数の人々から信用状況の引き締めを予想する声を聴いた

*そうした人々はよりタイトな信用状況を予測し、経済見通しに含んだ

*銀行問題は非常に最近のことであり、多くの不確実性が存在する

*前回FOMCから今回までの期間の大半は金利上昇を指向していたが、銀行問題による信用状況悪化の可能性はそれを相殺

*ディスインフレーションは確実に起こっている

*モノのインフレは、われわれの期待よりゆっくりとではあるが低下している

*住宅を除く中核的なサービスインフレに緩和の兆しはまだない

*今回の信用引き締めの影響がどれほど重大または持続的なものか、まだわからない

*一段の利上げを考える際には警戒が必要であることを意味する

*シリコンバレー銀行(SVB)の経営は基本的なレベルで大きく失敗した

*FEBの監督担当者はリスクを察知して介入した

*FRBとして検証を実施している

*検証は徹底的で透明性があるように実施

*監督と規制を強化する必要

*銀行システムに広範な脆弱性はない

*シリコンバレー銀行は例外だった

*規制当局が対応していたが、それでもシリコンバレー銀行は破綻した

*FOMC参加者、年内の利下げは見込まず

*年内の利下げ実施はFRBの基調シナリオではない

*インフレ抑制に十分な引き締め政策が必要、引き締めの一部は信用状況でもたらされる可能性

*インフレ率を2%に下げるために十分な取り組みを行う

*シリコンバレー銀行に対する外部調査は確実に実施される、FRBはこれを歓迎

*今、インフレを引き起こしているのは景気刺激策ではない

*金利をより高くする必要があればそうするが、今は信用引き締めの可能性を注視

*新たな流動性供給措置の導入でバランスシート規模が拡大しても金融政策スタンス変更の意図はない

*準備金の不足を招くようなことはないと考えている

*準備金が変動した場合に常に対応する準備をしているが、これまでのところその証拠はない

*銀行がどのように破綻したのかを理解する必要

*シリコンバレー銀行の取り付け騒ぎのスピードは過去の例とは全く異なり、規制・監督上の変更の必要性を示唆

*経済への脅威がある場合に預金者を保護する手段があり、それらを使用する用意もある

*預金は安全とみなされるべき

*クレディ・スイス買収は好結果につながったもよう、現時点で順調に推移

*今年の失業率予想は不確実性が高い

*リセッション(景気後退)は非線形になりやすいためモデル化が非常に困難

*インフレ抑制を重視

*最近の効果でソフトランディングの確率が変化するか判断するのは時期尚早

*ソフトランディングへの道筋はまだ存在し、その模索を試みる

*バランスシートを巡る変更は協議せず

*金融情勢は引き締まったように見える

*伝統的な指標で示されているよりも引き締まった可能性

*銀行融資などの他の指標も一段の引き締まりを示唆

*FRBにとっての問題は金融状況の引き締まりの程度と期間

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