ニュース速報

ビジネス

欧州市場サマリー(24日)

2017年10月25日(水)05時33分

[24日 ロイター] -

<為替> 衆院選結果を受け、ドルは対円で3カ月ぶりの高値付近で推移した。対主要通貨バスケットで、2週間半ぶりの高値をつけた前日とほぼ変わらず。米連邦準備理事会(FRB)の次期議長人事に関心が集まり、減税法案の成立期待も広がる。

<ロンドン株式市場> 横ばいで取引を終えた。一次産品銘柄が買われる一方で、決算が嫌気されたホテルやコーヒー店で国内最大手のウィットブレッドが売られた。

ウィットブレッドは4.8%下落した。上半期利益は増えたものの、アナリストらは英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が決まった昨年の国民投票以降の事業への影響が表れ始めていると指摘。ベレンバーグのアナリストらは投資家向けのメモで「ウィットブレッドの長期的な成長見通しは依然として明るいが、ブレグジットが英国の企業や消費者へ打撃を与える可能性はあり、厳しい道のりとなることと認識している」とした。

一方、チリの銅生産大手アントファガスタは2.8%上昇。一次産品銘柄で最も大幅に伸びた。バークレイズが目標株価を引き上げたことが好感された。

<欧州株式市場> まちまちで取引を終えた。決算が嫌気された銘柄が売られたほか、欧州中央銀行(ECB)の理事会を26日に控え投資家は慎重な姿勢を示した。ただ米アップルなどに部品供給する半導体メーカーのAMSは決算が好感され値上がり。米アップルのサプライヤーが広範にわたり買われた。

AMSは21.8%急騰。第3・四半期の売り上げは市場予想をやや下回ったものの、第4・四半期について底堅い見通しを示したことで買い安心感が広がった。iPhoneXのその他の関連銘柄も買われ、ドイツの半導体メーカー、ダイアログ・セミコンダクターは2.8%高、同欧州大手のSTマイクロエレクトロニクスは1.3%高となった。

スペインの銀行サバデルとカイシャバンク、サンタンデールはスペインのIBEX指数<.IBEX>を押し上げた。カイシャバンクが本社をカタルーニャ州から移転して以来、著しい預金引き出しの動きが収まってきたとしたことが好感された。

<ユーロ圏債券>ユーロ圏の長期インフレ期待が7カ月ぶりの水準に上昇するなか、国債利回りが総じて上昇した。なかでもインフレ期待に敏感に反応するとされる独10年債利回りは約3週間ぶりの水準に上昇。大規模な金融刺激策の引き揚げに向け地ならしを進めている欧州中央銀行(ECB)にとり心強い兆しが出ている。

この日発表の融資に関する統計が堅調だったことなどで、ECBが26日の理事会で債券買い入れ規模の縮小を決定するとの観測が強まっている。こうしたなか独10年債利回りは4ベーシスポイント(bp)上昇の0.48%と、約3週間ぶりの高水準を付けた。その他のユーロ圏国債の利回りも2─5bp上昇。米国でも国債利回りは上昇しており、10年債利回りは約5カ月ぶりの高水準を付けている。

この日の取引で、5年後から5年間の期待インフレ率を反映するブレーク・イーブン・インフレ率(フォワードBEI)が1.6571%と、3月以来の水準に上昇。2%をやや下回る水準としているECBの目標には届かないが、6月付けた約1.50%の低水準からは上昇している。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは一時156.21円、34年ぶり高値

ビジネス

日経平均は反発、日銀現状維持で一段高 連休前に伸び

ビジネス

ANAHD、今期営業益予想18%減 コロナ支援策の

ビジネス

村田製、発行済み株式の2.33%・800億円を上限
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中