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三井生命、オープン外債1000億円以上増加=17年度下期運用計画

10月19日、三井生命保険が発表した2017年度下期運用計画は、為替ヘッジなしのオープン外債が1000億円以上増加する見通しだ。写真はドル紙幣、2016年11月撮影(2017年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 19日 ロイター] - 三井生命保険が19日発表した2017年度下期運用計画は、為替ヘッジなしのオープン外債が1000億円以上増加する見通しだ。
オープン外債は上期に700億円程度増加したが、下期から日本生命に外貨建て商品の供給を始めることで販売が拡大する。国内外の社債などクレジットへの投資は拡大していく方針を維持する。
同社は、豪ドル建てと米ドル建てで保険や年金などを販売しており、オープン外債はこれらの売り上げ見合いで積み増している。下期の増加分は1000億円台後半となる見通しという。
期初、国内債券の残高は年間で数百億円程度減少する計画だったが、上期は100億円程度増加した。上期は貸し付けの返済が予想以上に進み、国内債券に回す資金が増えたという。クレジット投資を積み増したが、今春から予定利率を下げた保険の販売を始めており、「ALM(資産と負債の総合管理)の観点から負債にマッチするような国債があれば一部買うようにしてきた」(松多洋一郎・執行役員運用統括部長)という。
ただ、日本国債が投資妙味に乏しい状況は変わらない。下期もクレジット投資を継続するものの、国内債券全体では数百億円程度の減少を見込む。
為替ヘッジ付き外債の残高は、今年度に数百億円程度減らす予定だったが、上期は横ばいとなった。外債投資を減らした分を外部委託投信をシフトする計画が進まなかった。中身についてはヘッジコストの上昇を考慮し、ドル建てからユーロ建てに入れ替えを進めたという。下期もユーロ建てを中心にクレジット投資を積み増す計画だが、残高としては横ばいになりそうだ。
国内株式と不動産は横ばいで計画通りだった。下期も横ばいを見込む。
(杉山健太郎 :編集 内田慎一)