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ユーロ圏の経済回復は満足できるものでない=ECB専務理事

9月3日、欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事(写真)は、ユーロ圏経済の回復が満足できるものでないと指摘し、成長押し上げにさらなる努力が必要との見解を示した。2014年1月撮影(2016年 ロイター/Ralph Orlowski)
[フランクフルト 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事は3日、ユーロ圏経済の回復が満足できるものでないと指摘し、特に欧州連合(EU)および域内の政府機関への信頼が低いことから、成長押し上げにさらなる努力が必要との見解を示した。
メルシュ氏はイタリア・チェルノッビオで開催された会合で「金融セクターについては、銀行セクターで依然みられる脆弱(ぜいじゃく)性を解消し、銀行同盟を完了する必要がある」と指摘し「そうしなければ、あらゆるしかるべき措置を講じる準備が整う前に、地域的な脆弱性が拡大し最終的に欧州銀行セクターを不安定化させる可能性があると、市場参加者は懸念し続けるだろう」と述べた。
現行の金融政策には踏み込まなかったものの、ECBは物価に関する責務を果たすために究極的な措置を取るつもりはなく、責務の法的な違反も容認しない姿勢だと語った。