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ドル102円後半、米国3連休前のポジション調整で軟調
7月1日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の102円後半。短期筋による米国3連休前のポジション調整もすすみ、ドルはじり安の展開となった。写真は都内で2011年8月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 1日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の102円後半。月初で実需の動きが低迷する一方で、短期筋では米国の3連休を前にポジション調整が中心となる中、ドルはじり安の展開となった。
ドルは早朝の高値103.40円から、午後3時過ぎに102.74円付近まで下落した。米国の3連休を前に、全般に手控えムードが広がる中、米利上げ見通しの後退などを受けドルの上値は重かった。「102.50円を下回ると、下向きのモメンタムが高まりそうだ」(金融機関)との見方が出ていた。
ユーロは朝方の高値114.66円から一時113.84円付近まで下落した。
市場では、英国のEU離脱後の英国や欧州情勢について不安感があり、「英ポンドやユーロは中長期的に沈む方向だと思われるが、アメリカの利上げについても不透明感が漂っている」とFXプライムbyGMOの常務取締役、上田眞理人氏は言う。
消去法的に「円が買い進めるかといえば、実体経済が弱いので円買いにも傾斜できない」(同)とされ、目先は主要通貨で動きづらい環境になっているという。
きょう発表された6月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DIが前回3月調査と変わらず。ただ、業況判断が堅調であったわりには、企業収益は下方修正が目立ち、16年度は全規模全産業で「減収減益」となった。特に、大規模製造業の経常利益見通しは、前回から2桁の下方修正となり、11.6%の減益見通しとなった。
6月調査には英国の欧州連合(EU)離脱の影響がほとんど反映されておらず、大企業・製造業の想定為替レートも1ドル=111.41円と、実勢の103円付近に比べて大きくかい離している。
中国国家統計局が1日発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.0で前月の50.1から若干低下した。アナリストらの間では、政府が一段の景気刺激策を早期に打ち出す必要に迫られると見方が多い。
中国の景気減速をめぐる市場の不安心理はこのところのリスク回避の地合いの一因となっている。
ドル/円
午後3時現在 102.83/85 1.1078/82 113.92/96
午前9時現在 103.08/10 1.1101/05 114.44/48
NY午後5時 103.20/28 1.1105/10 114.56/60
(為替マーケット・チーム)