円が対ドルで1年半ぶり高値、日銀緩和見送りの円高継続

　４月２９日、円はドルに対して一時１０７．０７５円をつけ、２０１４年１０月以来の高値を記録した。写真はドルと円の紙幣、２０１３年２月撮影（２０１６年　ロイター/Shohei Miyano/File Photo）

［シドニー／シンガポール　２９日　ロイター］ - 円は２９日、ドルに対して一時１０７．０７５円をつけ、２０１４年１０月以来の高値を記録した。日銀の追加金融緩和見送りを受け、円高が進んでいる。

直近では、ドル／円は０．７％安の１０７．３７円。前日は３％下落した。ドルは、今月初めにつけた１０７．６３円を割り込んだ時点で、下げ足が速まった。市場関係者はテクニカル要因を指摘している。

円はユーロに対しても上昇し、１ユーロ＝１２２．２９５円。ユーロは前日、円に対して２．７％下落した。

ＢＮＰパリバは顧客向けリポートで「相場が無秩序な動きにならない限り、当局が介入する可能性は低い」と指摘した上で「無秩序な動きへの対応として介入は可能だというシグナルを財務省当局者は引き続き送るとともに、日銀当局者も追加緩和の用意があることを市場に示し続けるだろう」との見方を示した。