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日経平均は続落、終値1万6000円割れ 1週ぶり安値に

2016年02月24日(水)15時40分

 2月24日、東京株式市場で日経平均は続落。ドル安/円高の進行などを背景に、主力輸出株を中心に外部環境の悪化を嫌気した売りが優勢となった。東京証券取引所で9日撮影(2016年 ロイター/Issei Kato)

[東京 24日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。ドル安/円高の進行などを背景に、主力輸出株を中心に外部環境の悪化を嫌気した売りが優勢となった。前日比で一時300円近く値下がりする場面があったが、売り一巡後は下げ幅を縮小。大引けにかけては軟調にもみ合う展開が続いた。終値は1万6000円を下回り、2月17日以来、1週間ぶりの安値水準となった。

サウジ石油相の発言により原油の減産期待が後退したことで、米原油先物は1バレル31ドル台に下落。ドイツのIFO業況指数が2014年12月以来の低水準となったことで、欧州景気に対する懸念が広がったほか、北朝鮮による米韓合同軍事演習に対するけん制や、中国による南シナ海・西沙(パラセル)諸島への地対空ミサイル配備などを巡る緊張感の高まりなど、外部環境の悪化が日本株の重荷となった。

外為市場ではドル/円が日中、一時111円63銭まで下落。円高を嫌気し外需関連の大型株が軟調に推移したほか、前日に堅調な値動きを示した資源関連の一角も反動売りに押された。ただ1万6000円を割れたところでは「バリュエーション面での割安感に対する意識が下値を支えている」(国内証券)との声も聞かれた。序盤に日中安値を付けてからは押し目買いも入り、一時1万6000円台まで戻す場面もあった。

だが買い戻しは続かず、後場は安値圏でもみ合う展開が続いた。今週末26─27日に上海で開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を控え、様子見姿勢が広がりやすいなか、「ネガティブな話題が足元では多く、G20で協調姿勢などがみえても、先行きへの懸念が解消されるのは難しい」(フィリップ証券リサーチ部長の庵原浩樹氏)との見方が出ている。

個別銘柄ではMORESCO<5018.T>が軟調。23日に2016年2月期の通期業績予想を下方修正したと発表し、嫌気された。半面、マネーパートナーズグループ<8732.T>が値幅制限の上限(ストップ高)まで買われた。金融庁が国内で初めて導入する仮想通貨の法規制案に関する一部報道を受け、ビットコイン関連株に関心が向かった。

東証1部騰落数は、値上がり767銘柄に対し、値下がりが1041銘柄、変わらずが133銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      15915.79 -136.26

寄り付き    15851.13

安値/高値   15753.77─16006.45

TOPIX<.TOPX>

終値       1284.53 -6.64

寄り付き     1274.37

安値/高値    1266.69─1292.36

東証出来高(万株) 220530

東証売買代金(億円) 22323.82

(長田善行)

ロイター
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