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日銀試算の需給ギャップ、4─6月は-0.73% 3期ぶりマイナス
10月8日、日銀が公表した10月の金融経済月報によると、4─6月の需給ギャップはマイナス0.73%となった。都内で4月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 8日 ロイター] - 日銀が8日に公表した10月の金融経済月報によると、4─6月の需給ギャップはマイナス0.73%となった。新興国経済の減速などを背景に生産活動が低迷する中で、3四半期ぶりにマイナスに転落した。
ただ、労働需給は引き締まり傾向が続いており、先行きの需給ギャップは改善が見込まれている。
需給ギャップは日本経済の潜在的な供給力と実際の需要の差。国内総生産(GDP)から推計する内閣府に対し、日銀では、生産設備の稼働率や失業率・労働参加率などから試算している。
日銀試算の需給ギャップは昨年10─12月にプラス0.01%とプラスに浮上した後、今年1─3月期はプラス0.19%まで改善していた。4─6月のマイナス0.73%は、2013年7─9月のマイナス1.08%以来の低い水準となる。
4─6月は中国をはじめとした新興国経済減速の影響などを受け、生産設備の稼働率が低下。製造業の生産活動の低迷が需給ギャップの悪化要因となった。
ただ、需給ギャップの参考指標である短観の設備判断と雇用人員判断をもとにした「短観加重平均DI」(過剰─不足)は、9月短観で不足超幅が拡大した。労働需給の引き締まり継続を主因に、先行きの需給ギャップは改善が見込まれている。
<7─9月の生産見通しを慎重化>
月報では、景気の現状について「輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられているものの、緩やかな回復を続けている」との判断を維持した。
生産の先行きも「当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は新興国経済が減速した状態から脱し、在庫調整が進ちょくするにつれて、緩やかに増加していくと考えられる」との見通しを維持した。
ただ、7─9月は「前期比で小幅のマイナスも含めた横ばい圏内で推移すると見込まれる」と、小幅のマイナスになる可能性に言及し、前月よりも見方を慎重化させた。
また、日銀が物価の基調的な動きに近いとみている生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価は、8月に前年比プラス1.1%となり、前月の同プラス0.9%から上昇幅が拡大。2008年10月の同プラス1.1%に並ぶ高水準となった。
(伊藤純夫)





