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ドル120円付近、日銀の政策現状維持で上値重い
10月7日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の120.03/05円だった。都内で2011年8月撮影(2015年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 7日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の120.03/05円だった。日銀による金融政策の現状維持決定を受けて追加緩和期待がいったん後退する形でドル/円は下落した。その後、株価がプラス圏に浮上する中でドル/円も値を戻したが、上値も重かった。
朝方から投機筋、実需筋とも日銀の金融政策決定会合の結果をにらんで動きが鈍く、商いが薄かった。一部の海外短期筋の間では、かすかに追加緩和の期待が残留していたとみられ、金融政策据え置きなら一時的にせよ円高気味に振れるとの思惑が出ていた。
正午に日銀が金融政策の現状維持を決定したと発表したことが伝わると、追加緩和を今回会合で打ち出すと予想していた一部の短期筋を中心に失望売りが出て、ドル/円は一時119.75円まで下落した。発表前のドル/円は120.15円付近だった。
市場では、追加緩和は今回会合よりも、次回30日会合以降との見方が大勢を占めていたとして「今回の現状維持の決定は想定内。ひとまずドル/円の下押しは限定的にとどまったようだ」(国内金融機関)との指摘が出ていた。
日銀の発表後に下落した株価が値を戻すと、ドル/円も120.18円まで切り返した。ただ、その後に株価が小動きとなる中で、ドル/円の頭は重くなり、午後3時にかけてジリジリと値を落とした。
<日銀総裁会見に関心>
市場では「次回以降の会合での追加緩和の思惑はまだ残っているため、ドル/円の下押しは限定的となっている」(国内金融機関)との指摘が出ており、午後3時半から予定される黒田東彦総裁の会見を通じ、市場の思惑が持続するかどうかを見極めたいとの声が聞かれた。
IG証券のマーケット・アナリスト、石川順一氏は、総裁会見について、減速が懸念される海外景気や資源安の動向について「一時的なものとの見方を示すなど強気姿勢なら、市場の期待は後退しやすい」と指摘していた。
ドル/円
午後3時現在 120.03/05 1.1259/63 135.15/19
午前9時現在 120.24/26 1.1266/70 135.47/51
NY午後5時 120.21/24 1.1270/73 135.50/54
(為替マーケットチーム)