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ギリシャ、当面の資金手当てに銀行救済基金を活用へ=関係筋
3月10日、ギリシャは必要資金を手当てするため、金融安定基金の5億5500万ユーロを活用する方針。写真はリカヴィトスの丘に立つ同国の国旗。2015年3月6日撮影。(2015年 ロイター/Yannis Behrakis)
[アテネ 10日 ロイター] - ギリシャは財政がひっ迫する中、今月必要な資金を手当てするため、銀行救済を目的とするギリシャ金融安定基金(HFSF)が保有する5億5500万ユーロの資金を活用する方針だ。銀行業界および政府の関係筋が明らかにした。
ギリシャ政府は今月、国際通貨基金(IMF)に対し15億ユーロ(16億ドル)の融資を返済し、期限が到来する政府短期証券約32億ユーロを借り換える必要がある。
市場での資金調達の道を断たれ、国際支援団からの支援が保留となるなか、歳入の大幅減を受けて、今後数週間で資金が尽きる可能性がある。
HFSFは2012年に国内大手銀行への資本注入に活用され、大手4行が手数料として支払った資金が5億5500万ユーロ残っている。
事情に詳しい銀行幹部はロイターに対し、「この資金は他の使途がなく、政府は活用することが可能だ」と指摘。「HFSFは前週末にこの件について欧州安定メカニズム(ESM)と協議しており、問題はない」とした。
ギリシャ政府はまた、年金基金や公的機関の現金準備をレポ取引を通じて活用する案を検討している。