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2月の米中小企業楽観度指数は小幅上昇、労働市場引き締まる兆し
[ワシントン 10日 ロイター] - 米中小企業の業界団体、全米独立事業者協会(NFIB)が発表した2月の中小企業楽観度指数は0.1ポイント上昇の98と、2007年初め以降で3番目に高い水準となった。
労働市場に引き締まる兆しが見えることから、最近の経済活動の減速は一時的との見方が広がった。
調査対象716社の中小企業経営者のうち、29%が採用枠を埋められないと回答。2006年4月以来の高水準となった。
このうち14%が技能労働者の不足が最も深刻な問題と回答し、2007年9月以来の水準となった。
調査ではこの他、在庫を増やしているとの回答が小幅に増加。向こう半年や売上高の見通しについては、楽観的な見方がやや後退した。
利益や事業拡大計画に関する見方はほぼ変わらずだった。
NFIBの首席エコノミスト、ウィリアム・ダンケルバーグ氏は「国内経済の基礎諸条件を反映して企業は雇用を増やしている。これは国内生産を伸ばす要因となり、統計にも表れてくるだろう」と述べる。
労働省が6日に発表した2月の米雇用統計によると、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数は前月から29万5000人増えた。就業者の伸びが20万人を超えるのは、1994年以来となる12カ月連続になっている。
経済活動はここ数カ月、鈍化していた。冬の厳しい天候や、最近まで続いていた米西海岸港湾の労使交渉、アジアや欧州経済の鈍化などが重しとなっていた。
第1・四半期の成長率見通しは前年同月比で2%を下回っている。