【特別寄稿】大国は国際社会を生き抜く術を島嶼国から学べ...カーボベルデ首相が語る生存戦略
PM of Cape Verde: Great Powers Can Learn From Small Island States | Opinion
カーボベルデのジョゼ・ウリシュス・コレイア・エ・シルバ首相 ZUMA Press Wire-REUTERS
<カーボベルデはアメリカ大陸とアフリカのほぼ中間に位置し、10の島から成る人口50万人の大西洋の群島国家だ>
小さな島嶼国は、今日の変化する世界を乗り切るうえで、他にない立場にある。
その国土の小ささと集中的な経済構造は、脆弱性をもたらすどころか、多くの場合、世界的な経済ショックに対処し、「グローバル化の時代」から大国間競争の新たな舞台へと移る中でも繁栄する力となる。
実例もある。例えば、新型コロナウイルスのパンデミックだ。
遠隔地にあること、人口が少ないことは、新型コロナウイルスに対する耐性を高めた。結果、多くの主要経済国よりも速い経済回復を可能にした。
また、限られた国家資源は、観光のような「基幹産業」の育成に経済政策上の判断を集中させる一方で、国際輸送拠点のような隣接する産業分野の成長も促す。人口の少なさに伴う政府能力の制約は、取り組みを経済的に実行可能なものへと集中させる。他地域で見られるような、地域的な政治・貿易ブロックに経済的希望を託して過度に注力することを防いできたのだ。
もちろん、すべての小規模な島嶼国が同じ強みを備えているわけではない。しかし、アメリカ大陸とアフリカのほぼ中間に位置し、10の島から成る人口50万人の大西洋の群島国家、カーボベルデは、各国が今日の地政学的な地殻変動にどう対応するのかを占う上で最適だ。近年のカーボベルデの経済実績は、世界の地政学的潮流を巧みに乗りこなす力量が大半の国々を上回っていることを示している。
カーボベルデはパンデミックを欧米諸国より早く克服した。パンデミックが発生した2020年、カーボベルデの観光客数は75パーセント落ち込んだ。しかし、2022年から2023年にかけて、到着者数はパンデミック前の水準に戻った。その後はそれを上回り、2023年には年率17パーセントのGDP成長をもたらした。
相対的な隔絶性や医療体制も助けとなり、確認感染者数は人口の11パーセント、死亡者は0.07パーセントにとどまった。これらのデータは、どちらもアメリカより低い(前者30パーセント、後者0.3パーセント)。





