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高市早苗の圧勝が招くのは「市場の不信感」...政府と投資家の間にある「認識ギャップ」の正体

A Hidden Pitfall

2026年2月16日(月)17時00分
武田 淳 (伊藤忠総研チーフエコノミスト)

為替相場への影響にも要注意である。高市政権誕生によって日本の長期金利は上昇、日米の金利差は縮小した。通常、日米金利差の縮小は円高要因であるが、実際のドル円相場は、1ドル=150円台後半へ10円程度も円安が進んだ。このことは、インフレ懸念や財政リスクが国債売りと円売りの連動によって円安を加速させる恐れがあることを示している。

今のところ、長期金利の上昇や円安は景気の悪化につながるほどではない。ただ、金融市場がサナエノミクスを「消化」できず、一段と金利上昇や円安が進めば、その限りではない。そして、拡張財政至上主義の下、景気の悪化をカバーすべく、さらに財政支出を拡大すれば、インフレと財政悪化懸念、長期金利上昇と円安がスパイラル的に進むリスクもある。


こうした事態を避けるためには、まず高市首相と金融市場の認識ギャップを埋める必要があろう。今後、国民会議で消費減税の是非や方法論が議論される。例年6月に決定される「骨太の方針」に向けて、予算編成方針や財政健全化目標も検討される。これらを通じて財政運営に関する認識ギャップが埋まり、政府に対する金融市場の不信感を解消していく必要がある。

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