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配達ライダーを飲み込んだ深さ20メートルの穴 日本の技術も止められない韓国ソウルの道路崩壊

2026年1月28日(水)14時20分
佐々木和義

日本の技術を導入も解決至らず――今も続く不安

ソウル市は市販の地中レーダーなどを使って調査をはじめたが、なかなか進まず、道路の地下空洞調査で高い技術を持つ東京のジオ・サーチ社に協力を依頼した。ジオ・サーチ社はわずか4日間の調査で未発見の地下空洞を41カ所発見したうえ、18カ所は地表から30センチ以内の崩落リスクが高い空洞だった。

日本企業の技術を目の当たりにしたソウル市は当時の朴元淳(パク・ウォンスン)市長が自ら東京を訪れ、現場視察に続いて東京都建設局の関係者の説明を受けた。続いて東京都と「道路陥没対応業務技術協力に関する行政合意書」を交わした。

合意は東京都が地下空洞の原因把握や調査方法、対応マニュアル、応急処置、復旧技術などのノウハウを提供、ソウル市がIT技術を活用した道路陥没情報をリアルタイムで伝達する技術を供与する内容だ。そうはいってもソウル市のIT技術は、ボランティアのタクシー運転手が車載端末で道路の陥没を報告してGPSで情報を集約するという発生後に情報を集めるもので、未然に防ぐ効果はない。市は「20年先を行く東京都の道路陥没への対応ノウハウを導入」と発表、安全を確保する姿勢を示した。

現在もソウル市をはじめ道路を管理する各自治体は地下調査を進めるが、問題がないと確認された3カ月後にシンクホールが発生した例があるなど、調査しても予測しきれない事故が繰り返されている。日本の技術協力を受けても根本的な解決には至らず、ソウル市民は今日も足元に潜む見えない危険と隣り合わせで暮らしている。埼玉県八潮市の事故から学ぶべき教訓は、都市インフラの老朽化対策は一刻の猶予も許されないということだ。

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