トランプ「地獄を見ることになる」――イラン抗議拡大、アメリカの「軍事介入」は火に油か?

On the Verge of State Collapse?

2026年1月21日(水)17時05分
トム・オコナー (本誌米国版外交担当副編集長)

なおトランプは前出のトーク番組で、パーレビの発言を把握していると認めつつも、断絶されたイラン王朝の皇太子との会談が「適切」かどうかは疑問だと語っている。

もう1人の有力な人物は、フランスを拠点とするイラン国民抵抗評議会(NCRI)のマリアム・ラジャビ代表だ。

穏健大統領と強硬な軍部

イランの反体制組織ムジャヒディン・ハルク(MeK)が主導する同評議会はかつて国王ともイスラム共和国とも戦った組織で、今でも秘密工作員の広範なネットワークを維持していると主張。頻繁に国家機密とされる情報をリークし、イラン政府の内部事情を暴露している。

イラン国内にも数多くの反体制派や反乱勢力がいる。その多くは少数民族の集団だが、中にはスンニ派の過激派組織「イスラム国」(IS)に連なる過激なグループもあり、シーア派のイラン政府を倒すチャンスを狙っている。

ただしイラン国内外のアナリストたちは、どの勢力も国内で十分な支持を集めておらず、イランの神権政治体制に挑むことは難しいという見方を示している。仮にイスラム共和国の体制が崩壊したとしても、次に権力を掌握するのはイラン革命防衛隊かイラン国軍に担がれた人物だと予測するアナリストもいる。

いずれにせよ、前出のケシャバルジアンによれば「イランには革命と社会運動の豊かな歴史がある」ので今後の展開を読むのは難しいという。

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