最新記事
ロシア

殺人被害者はすでに242人、ロシアを待つ「ウクライナ帰還兵」問題...アフガン侵攻後の大混乱が再来?

2025年9月13日(土)20時24分

国防省は23年の規則改定で、イスカリエフのような受刑者をもはやウクライナから6カ月で動員解除して社会に戻さないようにした。政府当局者は犯罪者が一般の志願兵よりも有利な条件を受けているのは不公平だと述べる。現在は受刑者出身の兵士も通常の契約兵と同様に、戦争終結まで従軍を続ける必要がある。

帰還兵が殺害した民間人は少なくとも242人

ロシアの独立系メディア「ベルストカ」によると、昨年10月時点で約500人の民間人がウクライナ戦争の帰還兵の被害者となった。

ベルストカは報道やロシアの裁判記録を基にした軍事犯罪に関する公開情報を活用した。その結果、少なくとも242人が殺害され、227人が重傷を負ったと計算した。ロイターはこれらの数字を独自に確認できなかった。

ロシア当局は23年12月、プラハに拠点を置く出版社のベルストカを外国のエージェントに指定。ベルストカがウクライナでの軍事作戦に反対し、ロシアの政策について信憑性のない情報を流布しているとの見解を示した。ベルストカはこうした主張に対し、報道内容については、事実を徹底的に確認しており、100%確証のない情報は掲載しないと述べた。

消息筋の別の1人によると、ロシア政府は大量の兵士の帰還が厳しく統制された政治体制に及ぼす影響を恐れているという。

プーチン氏は既に、自らがウクライナで解き放った軍事勢力が国内で引き起こすかもしれない混乱の危険を経験している。23年6月、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者の故プリゴジン氏が、陸軍首脳に対し反乱を起こした事件だ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

習氏が国民党主席と北京で会談、「中国は断じて台湾独

ワールド

石油輸送管「ドルジバ」、春のうちに修理完了へ=ゼレ

ワールド

中国、台湾周辺に艦船100隻展開 異例の規模で警戒

ビジネス

安川電機、今期純利益33%増見込む AI・半導体関
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 3
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡散──深まる謎
  • 4
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 7
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 8
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中