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プーチンと金正恩が一緒...中国が世界にアピールした、軍事力と外交力の「新たな構図」とは?

2025年9月3日(水)14時05分
習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記ら

9月3日、中国は北京中心部の天安門広場で抗日戦争勝利80年記念式典を行った。写真は式典の会場に到着した習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記ら。代表撮影(2025年 ロイターSputnik/Alexander Kazakov)

中国は3日、北京中心部の天安門広場で抗日戦争勝利80年記念式典を行った。習近平国家主席は、ロシアのプーチン大統領や北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が出席した過去最大規模の軍事パレードの開幕に当たり、世界が平和か戦争かの選択を迫られていると警告した。

関税措置などでトランプ米政権と対立する中、中国の軍事力と外交力を誇示するために開かれた式典には、西側諸国から指導者はほとんど出席しなかった。


 

習主席は5万人を超える観衆を前に「今日、人類は平和か戦争か、対話か対立か、ウィンウィンかゼロサムかの選択を迫られている」と語りかけ、中国国民は「歴史の正しい側にしっかりと立っている」と訴えた。

オープントップのリムジンに乗った習氏は、広場に並ぶ部隊やミサイル、戦車、ドローン(無人機)などの最新鋭の軍事装備を視察。毛沢東が着ていたようなスーツを着用した同氏はこれに先立ち、20人以上の首脳にあいさつした。国内での抗議行動に直面しているインドネシアの大統領はサプライズで登場した。

習氏の妻である彭麗媛氏は、一部の来賓に「はじめまして」「中国へようこそ」と英語であいさつした。

パレードは70分間にわたって行われ、戦闘機の編隊飛行も公開された。最後には8万羽の平和のハトと色とりどりの風船が放たれた。

トランプ米大統領はパレードの開始と同時に自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、中国が日本から自由を確保するのを支援した米国の役割を強調。「ウラジーミル・プーチンと金正恩によろしく伝えてほしい、米国に対して陰謀を企てているのだから」と追記した。

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