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国境紛争

トランプが自賛する和平仲介は不完全...南カフカスで対立が再燃しかねない

New Era in the Caucasus

2025年9月2日（火）17時20分
ジェフリー・マンコフ（米国防大学国家戦略研究所・名誉フェロー）

アゼルバイジャン、アルメニア、そして南カフカス全域が平和の恩恵を受けるのは明らかだが、交渉の行方は楽観視できない。両当事国を話し合いの場にとどまらせるだけでも一苦労だ。アゼルバイジャンは要求が通らなければさっさと席を立つだろうし、パシニャンは交渉に前向きだが、国内の政情は不安定で、現政権が長持ちする保証はない。

ロシアとイランはアメリカがこの地域にしゃしゃり出たことに怒りを募らせている。アメリカはアゼルバイジャンとアルメニア双方の経済と防衛力強化を支援すれば、ロシアとイランの介入を抑止できると考えているが、それは1つの賭けだ。最悪の場合この2国と南カフカスで対峙することにもなりかねない。


こうしたリスクがあるとはいえ、この地域の最も厄介な紛争の両当事国がアメリカの仲介で和平に向けて一歩を踏み出したことは確かだ。どう転ぶにせよ、南カフカスの新時代はここから始まる。

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