最新記事
ウクライナ情勢

プーチン大統領「戦時経済の歪み認識」「国内経済の逼迫」...交渉によるウクライナ終戦望む向きも

2025年1月23日(木)16時35分
プーチン大統領とトランプ大統領

1月23日 ロシアのプーチン大統領(写真左)は同国の戦時経済の歪みに懸念を強めていると、5人の関係筋が匿名を条件にロイターに語った。写真は2019年6月、大阪で撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

ロシアのプーチン大統領は同国の戦時経済の歪みに懸念を強めていると、5人の関係筋が匿名を条件にロイターに語った。

ロシア経済は、2022年のウクライナ侵攻後に西側諸国が複数回にわたり制裁を課したにもかかわらず、石油、ガス、鉱物の輸出が原動力となり、過去2年間にわたり力強く成長した。

だが、記録的な軍事費支出の下で加速したインフレに対処するために導入された高金利と労働力不足により、国内経済はここ数カ月で逼迫している。


 

このことが、ロシアの一部エリート層の間で交渉による戦闘終結が望ましいとの見方につながっていると政府筋は話す。

2期目に就任したばかりのトランプ米大統領は22日、ロシアがウクライナ戦争終結に合意しない場合、ロシアと「他の参加国」に高水準の税金や関税、制裁を課すと警告した。

ロシア中央銀行の元副総裁オレグ・ビューギン氏はインタビューで「ロシアは当然ながら、紛争の外交的終結に向けた交渉に経済的観点から関心を持っている」と述べ、ロシアが国防費を急増させるなかで経済の歪みが拡大するリスクを指摘した。

ロイターは以前、プーチン氏はトランプ氏と停戦の選択肢について協議する用意があるものの、ウクライナにおけるロシア領土拡大が認められること、ウクライナが北大西洋条約機構 (NATO)加盟申請を断念することが条件だと報じていた。

ロシア政府は、国内経済とウクライナ和平交渉に関するプーチン氏の見解に関するコメント要請に応じていない。

ヘルスケア
腸内環境の解析技術「PMAS」で、「健康寿命の延伸」につなげる...日韓タッグで健康づくりに革命を
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

景気判断16カ月連続維持、「緩やかに回復」=12月

ビジネス

英小売売上高、11月は前月比0.1%減 予算案控え

ビジネス

日銀総裁、中立金利の推計値下限まで「少し距離ある」

ワールド

与党税制改正大綱が決定、「年収の壁」など多数派形成
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 7
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中