アメリカがWHOから脱退へ...トランプが大統領令に署名
1月20日、 トランプ米大統領は世界保健機関(WHO)から脱退すると発表した。写真はWHOのロゴ。ジュネーブで2022年12月撮影(2025年 ロイター/Denis Balibouse)
トランプ米大統領は20日、世界保健機関(WHO)から脱退すると発表した。脱退に関する大統領令に署名した。
トランプ氏は、WHOが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)など国際的な健康危機への対応を誤ったと述べた。
また「(WHOは)加盟国の不適切な政治的影響」から独立した行動ができず、中国など他の大国が提供する金額とは不釣り合いの「不当に負担の大きい支払い」を米国に要求しているとも主張した。
WHOはコメント要請に現時点で応じていない。
米国は12カ月以内にWHOを脱退し、その活動への全ての資金拠出を停止することになる。米国はWHOの最大の拠出国で、拠出額は全体の約18%を占める。
WHO内外の専門家によると、米国の脱退により、結核やエイズウイルス(HIV)感染、その他の健康上の緊急事態に取り組むプログラムをはじめ、WHO全体のプログラムの存続が危ぶまれるとみられる。
大統領令によると、米国はWHOのパンデミック条約に関する交渉を中止する。WHOと協力している米政府職員は呼び戻され、配置転換される。また、政府は必要なWHOの活動を引き継ぐパートナーを探すことになる。
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