最新記事
ウクライナ戦争

ロシア兵が「お縄になる」決定的場面も...「亀戦車」を乗員もろとも鹵獲する映像をウクライナが公開

Video Shows Moment Ukrainian Soldiers Capture Russian 'Turtle' Tank

2024年6月19日(水)14時55分
ブレンダン・コール
ウクライナ軍が破壊したロシアの戦車

ウクライナ軍が破壊したロシアの戦車(6月2日、ハルキウ州) Jose HERNANDEZ Camera 51-Shutterstock

<ウクライナ国防省は「戦利品」の前で笑顔を見せる兵士たちの写真も公開した>

ウクライナ軍が先ごろ公開した動画に、「亀戦車」と呼ばれるロシア軍の戦車を乗員もろとも鹵獲し、運び去る様子が映っている。

【動画】ロシア兵が「お縄になる」決定的場面も...ウクライナ軍が「亀戦車」を乗員もろとも鹵獲するシーン

「亀戦車」というあだ名は、ロシアのエンジニアが、対戦車攻撃から守るために粗金属の装甲を戦車に取り付けたことに由来する。

ドローンで撮影された76秒の動画には、木々に囲まれた戦車とその中に立つ兵士が映っている。クローズアップ映像では、兵士の一人が後ろ手に縛られながら周囲を見回しているのが分かる。その後、戦車は逆走して舗装されていない道に戻り、走り去った。

別角度の空撮映像では、黄色と青のウクライナ国旗が戦車の上に掲げられているのが見える。投稿には場所や日付の詳細は記されておらず、本誌はロシア国防省にコメントを求めている。

亀戦車の鹵獲は初

ウクライナ国防省が公開した静止画では、兵士たちが戦車の砲塔の前でポーズをとって満面の笑みを浮かべており、後ろにはウクライナ国旗がはためいている。

この投稿には、「#UAarmyに加わった戦利品の『亀』戦車」と書かれている。「第22独立機械化旅団の兵士たちが、車体と砲塔を覆う金属屋根のついたロシア戦車を鹵獲した」

ウクライナ戦争について定期的に最新情報を提供している親ウクライナのX(旧ツイッター)ユーザー、ユルゲン・ナウディットは動画の一場面のスクリーンショットとともに次のように投稿した。「ウクライナ軍が初めて東方面でロシアの亀戦車を鹵獲し、乗員を捕らえた」

一方、ウクライナのアントン・ヘラシチェンコ内相顧問はこの動画をシェアし、「ウクライナの兵士たちがロシアの『亀戦車』を鹵獲した」様子が映っているとつづり、「素晴らしい!」と締めくくった。

ここ数カ月、ウクライナのソーシャルメディアユーザーたちは、開けた場所で慌てふためく亀戦車の動画を投稿し、その場しのぎの奇妙な装置をしばしば物笑いのタネにしていた。

4月には、追加装甲を施されたT-72戦車が、ドネツク州の集落クラスノホリフカ周辺の野原を動き回る動画がネット上で拡散され、あるユーザーはこれを「忍者亀戦車」と呼んだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米ISM製造業景気指数、4月48.7 関税の影響で

ワールド

トランプ氏、ウォルツ大統領補佐官解任へ=関係筋

ビジネス

物言う株主サード・ポイント、USスチール株保有 日

ビジネス

マクドナルド、世界の四半期既存店売上高が予想外の減
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ウクライナ戦争は終わらない──ロシアを動かす「100年…
  • 5
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 6
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 7
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 8
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 9
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 10
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中