最新記事
戦争犯罪

イスラエル首相らに逮捕状準備か、ICC(国際刑事裁判所)

2024年4月30日(火)10時03分

国際刑事裁判所(ICC)がパレスチナ地区ガザでの戦闘に絡みイスラエル政府当局者に逮捕状を発行する準備を進めている可能性があり、イスラエル政府内で懸念が強まっている。写真はネタニヤフ首相。2023年9月撮影(2024年 ロイター/Ammar Awad)

国際刑事裁判所(ICC)がパレスチナ地区ガザでの戦闘に絡みイスラエル政府当局者に逮捕状を発行する準備を進めている可能性があり、イスラエル政府内で懸念が強まっている。

イスラエルのメディアなどによると、ICCは昨年10月7日に起きたイスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲とその後イスラエル軍のガザでの軍事行動を巡り調査を進めており、ネタニヤフ首相らイスラエル政府高官は戦争犯罪や人道に対する罪などに問われる可能性がある。ハマスの指導者に対する逮捕状の発行も検討されているという。

 

イスラエルのカッツ外相は28日、ICCが近く、政府および軍の高官に対し逮捕状を発行する可能性があるという報道について、そのような状況にならないことを期待するとし、「われわれが頭を下げることはない。戦い続ける」と言明した。

カッツ外相はさらに、イスラエルの大使館に対し「深刻な反ユダヤ主義」に直面するリスクがあるとし、警備を強化するよう警告した。

ネタニヤフ首相は先週末、「自衛に対する基本的権利を損なうICCのいかなる試みも決して受け入れない」とし、「ICCの決定はイスラエルの行動に影響しないが、兵士や公人を脅かす危険な前例となる」と述べていた。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20240611issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年6月11日号(6月4日発売)は「ウクライナの日本人」特集。義勇兵、ボランティア、長期の在住者……銃弾が飛び交う異国に日本人が滞在し続ける理由

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

「自動車産業の信頼損なう」と林官房長官、型式指定申

ビジネス

マツダ、「ロードスターRF」など2車種の出荷停止 

ワールド

メキシコ大統領選、シェインバウム氏勝利宣言 前任の

ワールド

トルコ製造業PMI、5月も50割れ 需要鈍化で生産
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
2024年6月 4日号(5/28発売)

強硬派・ライシ大統領の突然の死はイスラム神権政治と中東の戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 3

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...すごすぎる日焼けあとが「痛そう」「ひどい」と話題に

  • 4

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 5

    1日のうち「立つ」と「座る」どっちが多いと健康的?…

  • 6

    ウクライナ「水上ドローン」が、ロシア黒海艦隊の「…

  • 7

    ヘンリー王子とメーガン妃の「ナイジェリア旅行」...…

  • 8

    「娘を見て!」「ひどい母親」 ケリー・ピケ、自分の…

  • 9

    中国海外留学生「借金踏み倒し=愛国活動」のありえ…

  • 10

    「みっともない!」 中東を訪問したプーチンとドイツ…

  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 3

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲームチェンジャーに?

  • 4

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

  • 5

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 6

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 7

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 8

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 9

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 10

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中