「最期まで諦めない」ナワリヌイだけではない、ロシアの反体制派に受け継がれる信念
It Wasn’t Just “Courage”
妻に引き継がれた闘い
本当の意味で政治を改革し、法による統治と民主主義を実現する可能性がロシアでどんどん遠ざかるなかでも、ナワリヌイの言葉にはこうした思いが繰り返し浮かび上がった。
22年のドキュメンタリー映画『ナワリヌイ』で「あなたに何かあったら、支持者にどんなメッセージを残すか」と問われたときの答えにも、信念は表れている。
「分かりきった話だが、諦めてはいけない」と、彼はロシア語で呼びかけた。
実際には多くの人にとってそれは「分かりきった話」ではないが、彼には自明だったのだ。
映画の中でナワリヌイは、悪が勝つのは善人が何もしないからだとも述べた。これも旧ソ連のレジスタンスの論理に通じる。
人権に基づく反体制運動の父とされる詩人のアレクサンドル・エセーニン・ボーリピンは、あるとき「政府が法を踏みにじっても誰も気にしない」と言われ、「気にしないのが問題なのだ」と返した。
「非は、政府に法の遵守を求めない私たち自身にある」
ナワリヌイが完全無欠だったと言うつもりはない。
彼は何度も人種差別的な発言をし、国粋主義に偏った姿勢も見せた。旧ソ連の反体制派もまた完璧ではなかった。
極端な例はウラジーミル・ブコフスキーだ。ナワリヌイと同様に道義的責任を説いた大物活動家だが、児童虐待画像を大量にダウンロードしたとして73歳でイギリスで起訴された。
けれども反体制派に関するナワリヌイの認識がどうであれ、彼を旧ソ連の活動家になぞらえるのは、決して「大げさ」ではない。
先人たちと同じで、ナワリヌイはほかに選択肢があることを理解していなかったわけではない。
ただそうした選択肢が、彼の政治的・人道的信念の範疇(はんちゅう)になかったのだ。
2月19日、妻のユリア・ナワルナヤはビデオメッセージを発表し、夫の遺志を継いで戦うと宣言した。プーチンは夫を殺すことで自分の半分を殺したと言い、こう続けた。
「でも私の半分はまだ残っている。そしてその半分が、諦める権利はないと私に告げている」
ナワルナヤの苦しみを察するにつけ、それは人間離れした決意に聞こえる。
だが彼女にしてみれば、人間が人間であり続けるためにやらなければならないことを言葉にしただけなのだろう。
メッセージを発するナワルナヤが、これまで体制に反旗を翻した精神的英雄たちに重なった。英雄の1人は、もちろん亡き夫のアレクセイ・ナワリヌイだ。
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