最新記事
エルサルバドル

治安改善、ビットコイン...再選禁止だったエルサルバドル大統領選で現職ナジブ・ブケレが勝利宣言

2024年2月5日(月)22時50分
ロイター
エルサルバドル ナジブ・ブケレ

2月4日、中米エルサルバドルの大統領選挙は、現職のナジブ・ブケレ氏(42)が勝利宣言した。選挙管理当局は結果を公表していないが、ブケレ氏は地滑り的な勝利を収め、得票率が85%を超えたと表明した。写真は選挙当日、記者会見する同氏。サンサルバドルで撮影(2024年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)

中米エルサルバドルの大統領選挙は、現職のナジブ・ブケレ氏(42)が勝利宣言した。選挙管理当局は結果を公表していないが、ブケレ氏は地滑り的な勝利を収め、得票率が85%を超えたと表明した。

任期は5年。民主主義の後退を懸念する声は出ているものの、厳しいギャング取り締まりで治安が改善したことが評価され、世論調査で圧倒的な支持を集めていた。

ブケレ氏によると、議会選(定数60)でも同氏の与党・新思想党が少なくとも58議席を獲得した。

同氏はX(旧ツイッター)に「世界の民主主義全史に残る記録だ」と投稿した。

同国の大統領再選は約1世紀ぶり。ブケレ氏の予測が正しければ、前例のない権力を掌握することになり、憲法改正が可能になる。野党は任期制限が撤廃されるのではないかと懸念している。

ブケレ氏は罪状なしで7万5000人以上を逮捕。全国の殺人率が急低下し、治安が改善した。経済分野ではビットコインを法定通貨として導入し、国際通貨基金(IMF)から批判を招いた。

憲法では大統領再選が禁じられているが、最高選挙法廷が昨年、ブケレ氏の再選出馬を認めた。野党は同氏が終身統治を目指すと懸念している。

憲法を改正して任期制限を撤廃するのかとの質問に、同氏は「憲法改正が必要になるとは思わない」と述べたが、3選出馬に関する質問には直接答えなかった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本の小説36
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月16日/23日号(9月9日発売)は「世界が尊敬する日本の小説36」特集。優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


座談会
「アフリカでビジネスをする」の理想と現実...国際協力銀行(JBIC)若手職員が語る体験談
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米消費者信用リスク、Z世代中心に悪化 学生ローンが

ビジネス

米財務長官「ブラード氏と良い話し合い」、次期FRB

ワールド

米・カタール、防衛協力強化協定とりまとめ近い ルビ

ビジネス

TikTok巡り19日の首脳会談で最終合意=米財務
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中