最新記事
韓国

ふるさと納税のBTSジミンを超えた? ジミン父は釜山の「ラーメン天使」だった!

2023年9月5日(火)21時03分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
BTSのジミン

父に負けた? BTSのジミン REUTERS/Yiming Woo

<ファンと一緒に寄付活動を行う韓流スターは多いがジミンの場合は>

K-POPや韓流スターのニュースでときどき目にするのが、スターによる寄付の話題だ。最近では少女時代のリーダー、テヨンが1億ウォン(約1,100万円)を児童養護施設に寄付したことが話題になった。

そんななか、今度はBTSのメンバー、ジミンの父親が釜山で「ラーメン天使」として知られる篤志家だったことが明るみになり注目を集めている。SBSなど韓国メディアが報じた。

身元がバレたらタダじゃおかない!

ジミンは同じBTSのジョングクとともに釜山生まれの釜山育ち。そのため、母校である釜山回東小学校の卒業生に中学入学のための制服費用を援助したり、釜山広域市教育庁に1億ウォンを寄付するなど、地元を中心とした寄付活動を行っている。寄付をする際には特にメディア向けの発表などもしないため、数カ月遅れて寄付を受けた学校や団体からメディアに伝わることがほとんどだ。

そんな息子の姿に刺激を受けたのか、ジミンの父もこっそりと寄付活動を行っていたことが明らかになった。

釜山市南区は、ジミンの父親が2020年9月から最近まで、同地区の低所得者層を支援するため、ラーメン5250箱とツナ缶ギフトセット100箱などを寄付していたことを発表した。金額に換算すると約7595万ウォン(約836万円)に相当するという。

ジミンは南区出身ではないが、父親が現在南区でカフェを経営している。そのためジミンの父親は南区に最近まで8回にわたってラーメンなどの食料品を寄付したという。南区の関係者は「食べ物がなくて食事に事欠くような住民がいないようにこの食料品を使ってくれ、と寄付してくれた。ラーメンボックスを直接トラックに積んできて、区役所に下ろして置いていった」と話した。

またジミンの父親は南区以外に沙上区(ささんく)にも昨年12月に同様の寄付を行っていた。対応した行政福祉センターの職員に対し「寒い冬を過ごすのが大変な貧しい人々への手助けになることを望む」と寄付の意思を伝え、また「もし身元が明らかになるようなことがあれば、寄付した品物をすべて返してもらう」と告げて、匿名で寄付することを念押ししていたそうだ。そのため、関係者はジミンの父親のことを「ラーメン天使」というニックネームをつけて呼んでいたという。

支援先となった沙上区の毛羅3洞の首長は「景気悪化で支援が減ってきたところで、今回の寄付は社会的弱者に恵みの雨だ。独居老人やヤングケアラーの世帯など支援が必要な家庭に有難く伝える」と語っていた。

ちなみにジミンもつい最近、8月に釜山市南区にふるさと納税で500万ウォン(約55万円)を寄付した。韓国のふるさと納税(正式名称は故郷愛寄付金)は寄付の上限額は年間500万ウォンと定められている。ジミンは「返礼品を受け取るのが困難なために使って欲しい」として寄付の意思を明らかにしたという。

>>【動画】「ラーメン天使」の寄付現場を見る

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結

ワールド

英、中東に戦闘機を移動 地域の安全保障支援へ=スタ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 2
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 3
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されずに「信頼できない人」を見抜く方法
  • 4
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 5
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 6
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 7
    逃げて!背後に写り込む「捕食者の目」...可愛いウサ…
  • 8
    「結婚は人生の終着点」...欧米にも広がる非婚化の波…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 7
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中