最新記事

ウクライナ情勢

ウクライナのGDPは35%減少──侵攻開始から1年、被害規模は?

2023年2月27日(月)12時37分
ニューズウィーク日本版編集部
ウクライナ難民

2022年4月、ポーランド・プシェミシルに到着したウクライナからの難民 Hannah Mckay-REUTERS

<ロシアの被害の大きさが伝えられるが、ウクライナが負った傷も大きい。GDPや被害者数だけでなく、人口の3分の1が故郷を離れざるを得ないという「人的資源」の問題も>

侵攻開始から1年、ロシア陣営に誤算があったことは間違いないが、ウクライナ側が負った傷も決して小さくない。

ハーバード大学ベルファー科学・国際関係研究所が2月23日に発表した報告書によれば、ロシアはこの1年でウクライナの国土の11%を新たに占領し、現在は5分の1近くを支配下に置く。

ウクライナのGDPは35%減少し、エネルギーインフラの40%が破壊されたか、占領下にある。

ウクライナ兵の死傷者はロシア側とほぼ同じ13万人以上で、民間人も7000人以上が殺害された。また、人口の3分の1近い1340万人が故郷を離れ、800万人が国外に避難している。

35%

ウクライナのGDPの減少率

40%

破壊・占領されたエネルギーインフラの割合

13万人以上

ウクライナ兵の死傷者数

1340万人

故郷を離れたウクライナ人の数

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国4月鉱工業生産、予想以上に加速 小売売上高は減

ワールド

シンガポール非石油輸出、4月は前年比-9.3% 米

ビジネス

アングル:ウォルマートの強気業績見通し、米消費の底

ビジネス

中国不動産投資、1─4月は前年比9.8%減 減少ペ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    羽田空港衝突事故で「日航の奇跡」を可能にした、奇跡とは程遠い偉業

  • 4

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、…

  • 5

    老化した脳、わずか半年の有酸素運動で若返る=「脳…

  • 6

    アメリカはどうでもよい...弾薬の供与停止も「進撃の…

  • 7

    共同親権法制を実施するうえでの2つの留意点

  • 8

    半分しか当たらない北朝鮮ミサイル、ロシアに供与と…

  • 9

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 10

    総額100万円ほどの負担増...国民年金の納付「5年延長…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中