最新記事

朝鮮半島

北朝鮮ドローン5機が侵入、ソウルに迫る 韓国軍は撃墜作戦に失敗

2022年12月27日(火)08時56分
韓国に侵入した北朝鮮のドローン

韓国に侵入した北朝鮮のドローン KBS News / YouTube

韓国軍は、北朝鮮のドローン(無人機)5機が26日、軍事境界線を越えて韓国空域に侵入したため、戦闘機や攻撃ヘリコプターが緊急発進させ、撃墜を試みたと発表した。

ドローンは偵察が目的だと指摘、韓国軍も対抗措置として北朝鮮側に偵察機を飛ばし軍施設を撮影したという。

韓国軍は、ドローンが軍事境界線を越えて首都ソウルの西北の金浦市上空に飛来したのを午前10時25分(日本時間、同)ごろ検知した。

韓国軍合同参謀本部によると、5機のうち少なくとも1機が首都ソウル近くまで飛来。残りは西岸付近を飛行した。

参謀本部は会見で、ドローンを検知し、まず「警告射撃」を実施し、その後撃墜作戦を実行したと述べた。1機でも撃墜できたかは明らかにしなかった。聯合ニュースは、韓国軍が100発程度射撃したが撃墜に失敗したと伝えている。

参謀本部によると、ドローンは2メートル程度の小型。搭載装置など詳細は明らかにしていない。

北朝鮮国営メディアは今のところドローンについて報道していない。

北朝鮮のドローンが確認されたのは2017年以来。その際は、偵察中だったとみられるドローンが北朝鮮との境界近くの山中に墜落しているのを発見された。14年にも墜落したのが見つかっている。

国防省当局者によると、緊急発進を指示された軽攻撃機「KA─1」が東部の原州基地を離陸後まもなく墜落したが、乗員2人は墜落前に脱出した。現在病院にいるという。

国土交通省の当局者によると、この日午後、首都ソウル郊外の仁川、金浦両空港は軍の要請を受けて離陸を1時間程度停止した。

金浦空港は現地時間午後1時08分(日本時間、同)から、仁川空港は午後1時22分から約1時間にわたり離陸を中止し、午後2時10分ごろに再開した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏「金は関税の対象にならず」、懸念払しょく

ワールド

欧州首脳、米ロ首脳会談控え13日にトランプ氏と協議

ワールド

ゼレンスキー氏「ロシアに戦争終結の用意ない」、制裁

ワールド

ロ・ウクライナ、和平へ「領土交換」必要 プーチン氏
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入する切実な理由
  • 2
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客を30分間も足止めした「予想外の犯人」にネット騒然
  • 3
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 4
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    なぜ「あなたの筋トレ」は伸び悩んでいるのか?...筋…
  • 7
    「靴を脱いでください」と言われ続けて100億足...ア…
  • 8
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 9
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 10
    「古い火力発電所をデータセンターに転換」構想がWin…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 5
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 7
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 8
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中