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腹痛を訴えた男性の胃から187枚の「硬貨」を発見...「ある種の快感だったようだ」(インド)

2022年12月1日(木)18時05分
スマン・バランダニ
手術イメージ画像

イメージ画像 Gumpanat-iStock

<病院に搬送された58歳の男性は統合失調症を患っており、物乞いで小銭をもらうたびに飲み込む癖があったと執刀医は語っている>

インドで、腹痛を訴えた男性の胃の中から硬貨187枚が見つかるという衝撃的な出来事があった。硬貨は手術によって摘出され、男性は回復したという。

■【写真】手術によって男性の胃から無事に摘出された187枚のコインと、腹部のレントゲン写真

南部カルナタカ州にあるS・ニジャリンガッパ・メディカルカレッジに搬送されたのは、胃痛と嘔吐を訴えた58歳の男性。そこで医師が検査を行ったところ、男性の腹部に複数の物体があることが判明した。

その後、2時間にわたる手術によって、胃の中から硬貨187枚が見つかり、摘出されたという。手術が行われた日時などは明らかにされていない。

この男性は統合失調症を患っており、硬貨を飲み込む癖があったという。

執刀したイシュバル・B・カラブルギ医師は、「本人に尋ねたところ、物乞いをしていて、小銭をもらうたびに飲み込み、水を飲んでいたという。それがある種の快感になっていたようだ。彼は硬貨が消化されると思っていた」と、インディアン・エクスプレス紙に語っている。

またカラブルギ医師はデカン・ヘラルド紙の取材に対し、「命を救うためには手術が必要だった。彼は耐え難い痛みに襲われて病院に運ばれた」と答えた。

「統合失調症の患者には、思考や感情、行動に異常をきたすという症状がある。手術で5ルピー硬貨56枚、2ルピー硬貨51枚、1ルピー硬貨80枚を摘出した。硬貨を取り出すには開腹しなければならず、一度に5〜6枚を取り出し、合計2時間かかった」とカラブルギ医師は説明する。

「フットボール大」10キロの腫瘍摘出手術も

インドでは10月にも、53歳の男性患者から、重さ約10キロのフットボール大の腎臓腫瘍が摘出されている。手術を行った南部ハイデラバードにあるアジア腎臓泌尿器科研究所によると、こうした手術は州内初で、国内では2例目だという。

インドのニュースサイト「タイムズナウ」によると、患者は腹部が腫れたため入院し、腹部に大きな腫瘤病変が見つかった。さらなる検査の結果、腫瘍は左の腎臓から発生していることが判明した。腫瘍は腹腔の3分の2を占め、腸は右下に移動していた。男性を救うためには、手術が必須だったと医師は語っている。

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