最新記事

トラベル

【映像】ドローンで体感、東京宝島に「むき出しの地球」を見る

2022年8月24日(水)11時30分
※TOKYO UPDATESより転載
大島の火山、三原山の火口

ドローン撮影でとらえた、大島の火山、三原山の火口

<「東京宝島」と呼ばれる美しい島々をご存じだろうか。首都・東京は大都市であると同時に、豊かな自然が残る11の島々を有し、東京宝島と名付けている。この島々をドローンで撮ったダイナミックな映像が公開された>

個性豊かな11の島、大島には砂漠もある!

東京都には、本州に位置する東京23区とその西側に広がる多摩地域のほか、太平洋の広大な海域に点在する11の島からなる島しょ部がある。島しょ部の島は、伊豆諸島の9つの島(大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島)と、都心から約1,000キロメートル離れた小笠原諸島の2つの島(父島、母島)だ。それぞれ特徴ある自然や歴史文化といった宝物をもつことから、これらの島々を総称して「東京宝島」と呼んでいる。

その中で一番面積の広い島が、本州から最も近い場所に位置する大島だ。大島は海底からそびえる一つの活火山の陸上部分である。2007年に、世界的に見ても特異な日本特有の地質を観測できる「日本の地質百選」に選定された。

標高758メートルの三原山は、活火山である大島の山頂のカルデラ内にできた中央火口丘にあたり、その東側には日本唯一の砂漠である「裏砂漠」がある。島の南西部には高さ24メートル、長さ630メートルもの岩壁が波打つ地層切断面が広がる。まさに、むき出しの地球といった野性味あふれるこの島に赴き、現地の空気感を映像化したのがビデオグラファーの白木翔大氏だ。

tokyoupdates220824_1.jpg

島内を一周する伊豆大島一周道路沿いにある地層大切断面は、100層ほど積み重なっており「バウムクーヘン」と呼ばれている

火山島ならではのダイナミックな景観

ロケハンのために初めて大島を訪れた白木氏はまず、活力あふれる火山の姿に感銘を受けたという。「古くから火山の噴火が繰り返され、そのたびに少しずつ姿を変えてきたという島の歴史を知り、とても神秘的な場所だと感じました。島内を巡りながら、目の前に現れるダイナミックな自然に驚きを覚え、これはドローンで撮るのが一番この島をそのまま表せるのではないかと思いました」

後日、撮影のため島を再訪した白木氏は、撮影クルーとともに4日間島に滞在。ドローンを使った空撮を中心に、さまざまな手法をこらして島独自の表情を捉えていった。ロケハンで島の様子を観察していたが、撮影時に改めて気が付いたこともあったそうだ。

「島の至る所で、噴火の痕跡を見つけました。黒い砂やマグマが固まったものであろう火山噴出物など。それらを見ると、やはりここは火山島なのだと実感して、大島の個性に圧倒されました」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベラルーシ、平和賞受賞者や邦人ら123人釈放 米が

ワールド

アングル:ブラジルのコーヒー農家、気候変動でロブス

ワールド

アングル:ファッション業界に巣食う中国犯罪組織が抗

ワールド

中国で「南京大虐殺」の追悼式典、習主席は出席せず
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 5
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 6
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    「体が資本」を企業文化に──100年企業・尾崎建設が挑…
  • 10
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中