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中国航空機事故、「世界で最も危険な航空会社」は過去の話...のはず

2022年3月28日(月)12時05分
ジェームズ・パーマー(フォーリン・ポリシー誌副編集長)
中国東方航空事故の捜索現場

機体はほぼ垂直に急降下したとの情報も XINHUA/AFLO

乗客乗員132人が乗った中国東方航空の旅客機が3月21日に広西チワン族自治区で墜落した。

中国では2010年の航空事故以来の大惨事となり、国内でさまざまな疑念を呼んでいる。当局は3月26日、132人全員の死亡を確認したと発表した。

墜落したボーイング737-800は安全性が高いとされ、中国の航空各社も過去10年は安全に運航してきた。

1990年代の中国では航空機事故が頻発し、中国国際航空は世界で最も危険な航空会社ともいわれたが、2000年代の空港増設とフライト拡大に伴い、航空産業は急成長。中国民用航空総局の楊元元(ヤン・ユアンユアン)局長主導で安全対策に国際基準が導入され、事故は激減した。

それだけに、今回の事故は不可解だと臆測を呼んでいる。

SNSでは米ボーイング社が中国の航空会社の信用性を失墜させるために起こしたとの陰謀論も拡大。パイロット自殺説のある2014年のマレーシア航空370便墜落事故も再び話題に上っている。

中国当局は今回の事故の原因などについて詳細は発表していない。

From Foreign Policy Magazine

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