最新記事

アフリカ

ブルキナファソでクーデター 軍が大統領追放、憲法停止を宣言

2022年1月25日(火)11時17分
銃撃を受けたブルキナファソ大統領府の車

西アフリカのブルキナファソで、軍がカボレ大統領を退陣させ、憲法を停止したと発表した。政府や議会を解散し、国境も封鎖した。写真は首都ワガドゥグの大統領公邸付近に止まる大統領府の車。車体に銃弾の跡があった(2022年 ロイター/Thiam Ndiaga)

西アフリカのブルキナファソで24日、軍がカボレ大統領を退陣させ、憲法を停止したと発表した。政府や議会を解散し、国境も封鎖した。

治安悪化が理由とし、カボレ大統領には国を結束させ、イスラム過激派などの課題に対応する能力がないと主張した。

ダミバ中佐が署名した声明を軍将校が国営テレビで読み上げた。将校らは「防衛と復興のための愛国運動」(MPSR)を名乗り、「軍の全部門が参加するMPSRは本日、カボレ大統領の職を終了させることを決めた」と表明。

政変は非暴力で行われ、身柄を拘束された者は安全な場所にいると主張した。

カボレ氏の居場所や安否は不明。治安筋の間では、政変主導者に拘束されたとの見方や、大統領の支持者が安全な場所に移動させたという情報もある。ロイターは同氏の安否を独自に確認できていない。

MPSRは「国内の各方面との協議後、合理的な期間内」に憲法秩序を回復する方針を示した。

米国務省は24日、カボレ氏が拘束されたとの報道を承知しているとし、即時解放を求めた。

国連のグテレス事務総長は「武力によるいかなる政府乗っ取りの試みも強く非難する」と述べた。

ブルキナファソの首都ワガドゥグでは23日、軍の一部兵士が暴動を起こし、イスラム過激派勢力との戦闘に必要な訓練や物資の提供などを求めていた。

同国ではイスラム過激派が一部地域を支配し、住民に厳格なイスラム法に従わせるなどしている。

過激派組織「イスラム国」(IS)や国際武装組織アルカイダとつながりのある勢力などに市民や兵士が殺害される中、ここ数カ月間でカボレ氏に対する抗議活動が強まっていた。

ワガドゥグ中心部には、軍の政変を支持する数百人の市民が集まった。

ある住民は「(ブルキナファソは)テロへの真の解決策がないまま6年間この状況が続いており、(政変は)予想されていた」とし、「クーデターがその解決策なら歓迎する」と語った。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ミャンマー国軍が「利益に反する」クーデターを起こした本当の理由
・ミャンマー軍政を揺るがすミルクティー同盟──反独裁で連帯するアジアの若者たち


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送フーシ派がイスラエル攻撃、イエメンの親イラン武

ワールド

再送-UAEのアブダビで5人負傷、火災も発生 ミサ

ワールド

タイ新政権、来週発足へ アヌティン首相が表明 

ビジネス

中国の大手国有銀3行、25年の利益ほぼ横ばい 不動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
  • 4
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 5
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 6
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 7
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 8
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 9
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 10
    ニュースでよく聞く「東京外国為替市場」は、実際は…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 9
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 10
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中