最新記事

野生動物

高速道路そばで死んでいた24頭のサル、不審死で調査開始

Mystery As 24 Monkeys, Mostly Male, Found Dead Near Highway

2022年1月26日(水)16時22分
オーランド・ジェンキンソン
サル

サルたちに何があったのか helovi-iStock.

<死骸で見つかった多くのサルの死因を「不自然」とし、インド当局が調査を開始した。仮説はあるが、検死結果が待たれる>

インドの幹線道路のそばの草むらで、24頭のサルが死んでいるのが見つかった。そ死因は不明で、インド当局が調査を開始している。

サルの死骸は、タミル・ナド州の都市ティルチラーパッリから数キロ離れた幹線道路の近くで見つかった。

ニュー・インディアン・エクスプレス紙の記者ジャヤクマル・マダラがツイッターに投稿した画像に、道路わきに散らばったサルの死骸らしきものが見てとれる。

ザ・ヒンドゥ紙の報道によれば、タミル・ナド州の森林局が調査に乗り出したという。24頭のサルのうち、18頭がオス、6頭がメスだった。

当局は、サルたちの死を「不自然」と表現した。調査チームは、サルが殺された場所も突き止めたいと考えている。

このサルたちの死因は謎のままだが、当局によれば、どこか別の場所で殺され、死骸の発見場所まで運ばれた可能性もあるという。

閉じ込められ放置された?

今回の事件を扱っている森林レンジャーは、タイムズ・オブ・インディア紙に対して、サルたちは死ぬ前にケージに閉じこめられていた可能性があると話し、検死をすれば何が起きたのかを明らかにできるかもしれないと続けた。

「犯人はサルたちを狭いケージに閉じこめ、死ぬまで放置していたのかもしれない」と、森林レンジャーを率いるV・ゴピナートは語った。

インドでは、多くの人がサルを神聖視している。サルは、ヒンドゥー教のハヌマーン神と深いつながりを持つからだ。

ヒンドゥー教徒のあいだでサルが神聖視されていることから、インドにおけるサルの死は、ほかの国に比べて厳粛に扱われる場合がある。

2021年1月上旬には、インド中部のマディヤ・プラデシュ州にあるダルプラ村にたびたび表れていた1匹のラングール(オナガザルの一種)が死亡したことで葬儀が催され、およそ1500人の参列者が集まった。

ラングールの死骸は、火葬用の薪の山のようなものに乗せられて運ばれた。その後参列者は、天幕の下に集まって食事をした。

この葬儀は新型コロナウイルス対策として大規模な集会が禁じられたなかで行われ、規則違反として2名が逮捕された。

(翻訳:ガリレオ)

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

ネクスペリア中国部門「在庫十分」、親会社のウエハー

ワールド

トランプ氏、ナイジェリアでの軍事行動を警告 キリス

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 5
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 10
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中