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コロナ禍で、結局は「大きな政府」が望ましいと結論付けられたのか

THE STATE’S NEW BALANCING ACT

2021年6月18日(金)11時19分
ジャイディープ・プラブ(ケンブリッジ大学ジャッジ経営大学院教授)

第1に、国家は市民の要求に敏感であるべきだ。公共サービスは利用者の視点に基づいて設計・提供しなければならない。

第2に、国家は異なる市民集団の利益とニーズのバランスを図るべきだ。社会保障や雇用関連の法律制定の際は、雇用者と求職者の要望を比較検討する必要がある。

第3に、国家は実験すべきだ。試験的プログラムを頻繁に実施して失敗のリスクを軽減し、実効性を評価し、有効な取り組みをスケールアップしなければならない。

第4に、国家は起業家精神を持つべきだ。新たな技術や企業に積極的に関与し、革新的なやり方で規制し、育成する必要がある。

世界が新型コロナに襲われ、気候変動などへの取り組みに苦慮するなか、政治をめぐる根本的な問いに立ち返ることが不可欠だ。政府はどんな存在であるべきか──それを問い続けなければ、望まなかったはずの政府を手にすることになりかねない。

©Project Syndicate

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