最新記事

事故

【動画】インドネシア潜水艦の乗組員が別れの歌

Haunting Video Shows Crew of Sunken Indonesia Submarine Singing 'Goodbye' Song

2021年4月27日(火)19時30分
マシュー・インペリ
インドネシア海軍の潜水艦「KRIナンガラ402」

53人の乗組員とともに海に沈んだインドネシア海軍の潜水艦「KRIナンガラ402」(写真は2012年) M Risyal Hidayat/Antara Foto/REUTERS

<潜水艦と共に水没した乗組員たちが生前、「さようなら」という歌を歌っていた>

バリ島沖の海底で沈没したインドネシア海軍の潜水艦の乗組員が生前、「さようなら」という歌を歌う、胸を衝く動画が公開された。潜水艦の乗組員53人は全員死亡した。

AFP通信の報道によると、この動画は沈没事故が起きる数週間前に撮影されたもので、乗組員たちが、インドネシアのヒット曲「サンパイ・ジュンパ(Sampai Jumpa)」を歌っている。この曲のタイトルは、インドネシア語で「さようなら」という意味だ。

乗組員たちは、「私にはまだ、あなたを遠くから思う準備も、あなたなしで生きていく準備もできていないけれど」と歌。「あなたの幸せを祈っています」

インドネシア軍のジャワラ・ウィンボ報道官は取材に対し、この潜水艦では3月に司令官の交代があり、この動画は、退任する前司令官を送別するため録画されたと述べたと、AFPは伝えている。

この動画の公開直前には、インドネシア海軍から、沈没した潜水艦「KRIナンガラ402」の乗組員全員が死亡したとみられるとの発表があったばかり。

アルジャジーラの報道によると、インドネシア国軍のハディ・ジャヤント司令官は25日、記者団に対して、「証拠に基づき、KRIナンガラは沈没し、乗組員は全員が死亡したとの結論に至った」と述べた。
アルジャジーラによると、インドネシア海軍のユド・マルゴノ参謀長はこう述べた。「KRIナンガラ402はバラバラになり、胴体は3つに折れた状態だった」

この潜水艦は21日に消息を絶っていた。インドネシア海軍は、バリ島の北の海域で魚雷訓練を行っていたこの潜水艦との交信が途絶えたと発表した。

(翻訳:ガリレオ)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

独メルセデス、米アラバマ州工場の労働者が労組結成を

ビジネス

中国人民元建て債、4月も海外勢保有拡大 国債は減少

ビジネス

米金融当局、銀行規制強化案を再考 資本上積み半減も

ワールド

北朝鮮、核抑止態勢向上へ 米の臨界前核実験受け=K
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの…

  • 6

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 7

    「すごく恥ずかしい...」オリヴィア・ロドリゴ、ライ…

  • 8

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 9

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 10

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中