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香港政府、民主派議員4人の資格剥奪 他の野党全議員も抗議の辞職

2020年11月12日(木)10時52分

香港政府は11日、立法会(議会)の野党議員4人の資格剥奪を決めた。写真は香港で7月撮影(2020年 ロイター/Tyrone Siu)

香港政府は11日、立法会(議会)の野党議員4人の資格剥奪を決めた。中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)常務委員会が、訴訟を経ずに立法会議員の資格剥奪を可能にする決議を採択したのを受けた。

香港の民主派議員にとって一段の打撃となる。4議員の資格剥奪を受け、残る民主派議員15人も集団辞職すると発表した。

立法会は親中派が多数派を占めているが、野党議員の辞職で政府の方針を追認するだけの場と化すとみられる。

野党議員らは中国政府による香港への締め付けに抵抗してきた。

香港政府は声明で、楊岳橋、郭栄鏗、郭家麒、梁継昌の4氏は国家安全保障を脅かしたため、議員資格を剥奪したと表明した。これ以上の説明はない。

4氏は9月に予定されていた立法会選挙で出馬資格を奪われた12人に含まれている。香港政府は新型コロナウイルスを理由に選挙を1年間延期した。

新華社の報道によると、全人代常務委で採択された決議は国家安全保障を脅かしたり、香港の独立や外国の干渉を求める議員の即時の資格剥奪を認める内容となっている。

郭家麒氏は記者団に「議員として民主主義と自由のために戦う使命を果たすことはできなくなったが、香港の核心的価値のために市民が戦い続けるならのであれば、当然行動を共にする」と述べた。

民主派議員の資格剥奪は「一国二制度」の下で保障された香港の自治に対する欧米諸国の懸念をさらに強めることになりそうだ。

郭栄鏗氏は記者団に「今回の措置は一国二制度の適正な手続きに完全に違反し、基本的人権を無視している」と語った。

英国のラーブ外相は、4議員の資格剥奪は英国と中国の共同宣言で定められた香港の自由への攻撃だと非難。「民主的な野党への嫌がらせ、抑圧、追放を目的とする今回の動きは、中国の国際的な評判を汚し、香港の長期的な安定性を損なう」と述べた。

[ロイター]


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