最新記事

2020米大統領選

トランプとバイデン、討論会キャンセルで同時刻にそれぞれが集会 コロナ対策で批判合戦

2020年10月16日(金)12時50分

米大統領選の共和党候補トランプ大統領と民主党候補バイデン前副大統領は、中止となった第2回候補者討論会に代えて、それぞれがタウンホール形式の集会を行った。両者をテレビで見る人々、フロリダ州のレストランで撮影(2020年 ロイター/Octavio Jones)

米大統領選の共和党候補トランプ大統領と民主党候補バイデン前副大統領は15日、中止となった第2回候補者討論会に代えて、それぞれがタウンホール形式の集会を行った。異なるテレビ局で同じプライムタイムに放送され、ステージを別にしながらも激突する格好となった。

両候補は新型コロナウイルスへの対応を巡って互いを非難。バイデン氏が、トランプ氏のコロナ流行への対応を「パニック」を断じると、トランプ氏は自身の危機対応を擁護した。米国では新型コロナ感染症により21万6000人以上の死者が出ている。

バイデン氏は米ABCテレビで放送されたフィラデルフィアでのタウンホールで、ウイルスの恐ろしさを隠蔽していたとしてトランプ氏を批判。「(トランプ氏は)米国民がパニックになると心配して誰にも言わなかったと主張しているが、パニックになったのは米国民ではなくトランプ氏だ」と強調した。


一方、トランプ氏は米NBCテレビで放送されたマイアミでの対話集会で、自身のコロナ対応を擁護したほか、後に参加者の多くのコロナ感染が判明することになった、エイミー・バレット氏の最高裁判事指名を発表する式典をホワイトハウスで開いたことの正当性を主張。

「私は大統領で、人々に会う必要がある、地下にこもっているわけにはいかない」と述べ、バイデン氏がコロナ流行を受けて何カ月も遊説を行わなかったことを暗に批判した。

トランプ氏は、2週間前の第1回討論会でバイデン氏の発言を頻繁にさえぎっていたが、今回の集会でも攻撃的な態度に変化はなく、進行役のサマンサ・ガスリー氏と口論のような状態になる場面も見られた。

トランプ氏は、新型コロナ感染予防に向けたマスクの効果を巡って「いろいろな説がある」とコメントした。政権の衛生専門家は、感染拡大を防止する上でマスク着用が鍵との見解を示している。

第2回討論会は15日に予定されていたが、トランプ氏が今月初めにコロナに感染したことを受け、討論会の実行委員会はバーチャル形式に変更することを決め、トランプ大統領が参加を拒否した。最後となる第3回討論会は予定通り22日に行われる見通し。

トランプ氏は優勢にあるバイデン氏の追い上げに躍起になっている。ロイター/イプソスの調査によると、全米の支持率でバイデン氏はトランプ氏に大きくリードしているが、激戦州ではそれほどの大差は開いていない。

15日に期日前投票が始まったノースカロライナ州の投票所では長い行列が見られた。ジョージア、テキサス両州では今週、過去最多の有権者が投票所で期日前投票を行った。

トランプ、バイデン両氏は今週、激戦州を重点的に遊説している。トランプ氏はフロリダ、ペンシルベニア、アイオワの各州で集会を開き、バイデン氏はオハイオ、フロリダ両州を回った。

バイデン氏の陣営は15日、バイデン氏や副大統領候補カマラ・ハリス上院議員の同行者のうち3人がコロナ検査で陽性判定が出たと発表。ハリス氏の側近1人も含まれており、同陣営によると、ハリス氏は濃厚接触はしていないが、予防的に週内に予定される遊説活動を取りやめた。

同陣営はまた、バイデン氏がコロナ検査で後に陽性が確認された航空会社従業員と同じ航空機で移動したと明らかにしたが、密接な接触がなかったため遊説予定に変更はないとした。

*内容を追加して再送します。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・強行退院したトランプが直面する「ウィズ・コロナ選挙戦」の難題
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力


ニューズウィーク日本版 日本人が知らない AI金融の最前線
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月3号(2月25日発売)は「日本人が知らない AI金融の最前線」特集。フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに[PLUS]広がるAIエージェント

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ニデック、永守名誉会長が辞任 「名実ともに完全に身

ワールド

ロシア新型ミサイル、専門家が使用確認 米INF離脱

ビジネス

欧州ステランティス、下期201億ユーロの赤字 EV

ビジネス

独プーマ、今年も赤字継続と予想 配当中止
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    最高裁はなぜ「今回は」止めた?...トランプ関税を違…
  • 5
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 6
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 7
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 8
    【クイズ】サメによる襲撃事件が最も多い国はどこ?
  • 9
    2月末に西の空で起こる珍しい天体現象とは? 「チャ…
  • 10
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 6
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 7
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 8
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 9
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中