最新記事

アメリカ政治

トランプ、入院先から一時外出で回復アピール「支持者にサプライズ」 一方で「無責任さに驚く」と批判も

2020年10月5日(月)12時00分

新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の治療に当たっている医師団は10月4日、大統領が2日に酸素吸入を受けたことを確認し、肺の状態を注視していると明らかにした。写真は、入院先のウォルター・リード軍医療センターの前で車中から支持者に手を振るトランプ氏(2020年 ロイター/Cheriss May)

新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領(74)は4日、入院先のウォルター・リード米軍医療センターの前を車で通過し、周辺に集まっていた支持者らを驚かせた。トランプ氏が公の場に姿を見せるのは2日に入院してから初めて。

トランプ氏はマスクをして後部座席に座り、手を振って支持者に謝意を示した。支持者はトランプ氏の車列がゆっくりと進む中、同氏の再選を応援する旗を振り、「USA!USA!」と声を上げた。

トランプ氏はこの直前にツイッターに投稿した動画で、「非常に興味深い体験だ。新型コロナ感染症について大いに学んだ」と述べていた。

容体は不明

この数時間前、治療を担当する医師団は、トランプ氏が2日に酸素吸入を受けたことを確認し、肺の状態を注視していると発表した。

投与期間5日の抗ウイルス薬「レムデシビル」をこれまでに2日投与したほか、重症患者に使用されるステロイド薬「デキサメタゾン」の投薬を3日から始めたことも明らかにした。

主治医のショーン・コンリー氏は記者会見で、トランプ氏の血中酸素濃度が一時低下し、2日午前に高熱が見られたことを確認し、当初の説明より実際には症状が重かったことを認めた。その上で、トランプ氏は回復していると述べた。

トランプ氏の容体を巡っては、医師やホワイトハウス当局者の説明に食い違いがあり、どの程度深刻なのか情報が交錯していた。

コンリー氏は自身の当初の説明について「医師団と大統領の前向きな姿勢を反映しようとしていた」とした上で、情報を隠そうとしていたわけではないと釈明した。

トランプ氏の肺の状態についてどのような検査結果が出ているかとの質問に対しては「想定されていた結果がある程度見られるが、大きな懸念材料はない」と述べるにとどめ、詳細には踏み込まなかった。

ジョンズ・ホプキンス大学の感染症専門家はコンリー氏のコメントについて、X線検査で肺炎の兆候が見られることを示唆していると指摘。「問題がなければ正常だと答えるだろう」と述べた。

トランプ氏の治療に関わっていない他の医師らは、トランプ氏にデキサメタゾンとレムデシビルが投与されていることなどから、容体は深刻との見方を示す。

トランプ氏の医師団は、早ければ5日にも同氏がホワイトハウスに戻れる可能性があるとしたが、この見通しに懐疑的な専門家もいる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米政府の代表団乗せた飛行機、パキスタンに到着 イラ

ビジネス

経産省、ラピダスへの6315億円の追加支援決定 総

ワールド

宇宙船オリオン、4人乗せ地球に無事帰還 月の裏側を

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 7
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 8
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中