最新記事

感染症

英、新型コロナ死亡リスクは黒人や南アジア系で高く 職業も影響か

2020年5月8日(金)09時00分

英国立統計局(ONS)は7日、黒人や南アジア系の男性が新型コロナウイルス感染症で死亡するリスクが白人と比較して約2倍高いとする報告書を発表した。ポーツマスで5日代表撮影(2020年 ロイター)

英国立統計局(ONS)は7日、黒人や南アジア系の男性が新型コロナウイルス感染症で死亡するリスクが白人と比較して約2倍高いとする報告書を発表した。南アジア系にはバングラデシュやパキスタンが含まれ、貧困などの要因を考慮すると死亡リスクはさらに上がるという。

それによると、黒人の男性と女性の死亡リスクは白人の1.9倍に上ったほか、バングラデシュ・パキスタン系人種は男性が1.8倍、女性が1.6倍となった。一方、中国系やその他の人種は白人とほぼ同様の数字にとどまったほか、貧困や教育などの要因を考慮した場合、黒人の死亡リスクは4倍強に高まった。

報告書では「新型コロナ関連死のリスクは、白人と比較して一部の人種で著しく高い」とした上で、人種によって死亡率が異なるのは社会経済的不利などが関係していると考えられるが、解明されていない部分もあると指摘した。

英公的医療サービス(NHS)従事者のうち、非白人が占める割合は約5人に1人。感染リスクの高い職業に就く人種の偏りが今回の報告結果につながっているとの声もある。

英保健省は声明で「残念ながら、新型コロナが黒人・アジア人・少数人種(BAME)に不均衡な影響を与えていると考えられる。最もリスクの多いグループを特定し、リスクを最小限に抑える対策を講じることが重要だ」と述べた。

[ロンドン ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・東京都、新型コロナウイルス新規感染23人確認 39日ぶりに30人を切る
・「集団免疫」作戦のスウェーデンに異変、死亡率がアメリカや中国の2倍超に
・新型コロナウイルスをめぐる各国の最新状況まとめ(7日現在)
・「ブラック企業・日本」がコロナ禍で犯し続ける不作為


20050512issue_cover_150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米CB消費者信頼感指数、2月は91.2に上昇 雇用

ワールド

ウクライナ大統領「独立守った」、ロ侵攻から4年 G

ワールド

米、重要鉱物価格設定にAI活用検討 国防総省開発

ビジネス

AIが雇用市場を完全に覆すことはない=ウォラーFR
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 6
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 7
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 8
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 9
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中