最新記事

2020米大統領選

「女性をデブ女や馬面をしたレズと呼ぶ富豪」 米民主党討論会、初参加のブルームバーグに集中砲撃

2020年2月20日(木)17時30分

11月の米大統領選の候補者絞り込みに向けて野党民主党が19日にネバダ州で討論会を開いた。写真は討論会の様子。ネバダ州ラスベガスで撮影(2020年 ロイター/Mike Blake)

11月の米大統領選の候補者絞り込みに向けて野党民主党が19日にネバダ州で討論会を開いた。各候補者は初めて参加したマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長に対し、トランプ米大統領のような富豪だと指摘したほか、性差別的な過去の発言などに非難を浴びせた。

エリザベス・ウォーレン上院議員は「われわれは女性を『デブ女(fat broads)』や『馬面をしたレズビアン(horse-face lesbians)』と呼ぶ富豪と戦っている」と発言。「いいえ、私はドナルド・トランプ(大統領)のことを言っているのではない。ブルームバーグ市長のことだ」と語った。その上で「われわれが傲慢な富豪を別の富豪の代わりにするだけなら民主党には大きなリスクになる」と付け加えた。

バーニー・サンダース上院議員、エイミー・クロブシャー上院議員、ジョー・バイデン前副大統領、ピート・ブティジェッジ元インディアナ州サウスベンド市長も、お金を使ってホワイトハウス入りしようとしているなどとブルームバーグ氏を非難した。

昨年11月に出馬表明し、3月から本格参戦するブルームバーグ氏は、自身のお金は相続したものではなく、実業家として稼いだものだと指摘。「私は史上最悪の大統領であるドナルド・トランプを追い払うためにそのお金を使っており、それを成し遂げることができれば、アメリカや私の子供たちに偉大な貢献となるだろう」と述べた。

ネバダ州では22日に党員集会が開かれる。

世論調査で支持率首位となったサンダース氏は、ブルームバーグ氏が市長時代に警察の「ストップ・アンド・フリスク(路上で不審者を呼び止めて行う所持品検査)」政策を支持したことを非難。「乱暴な方法でアフリカ系米国人やラテン系の人々を追った」と語った。

また、バイデン氏はブルームバーグ氏について、市長としての3期の任期中、ニューヨーク市政をあまりうまく運営できなかったと指摘。ストップ・アンド・フリスクについても非難した。

ブルームバーグ氏はストップ・アンド・フリスクを支持したことについて「心を痛め」、「恥ずかしい」とし、支持したことについては既に謝罪していると述べた。

18日に公表されたロイター/イプソスの全国世論調査によると、ブルームバーグ氏はサンダース氏に次いで支持率2位となっている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中