最新記事

北朝鮮

文在寅、習近平と会談「非核化交渉の行き詰まり、北朝鮮にとって有益ではない」

2019年12月23日(月)16時44分

韓国の文在寅大統領(写真)は12月23日、中国の習近平国家主席との会談で、北朝鮮の非核化交渉が行き詰まり、最近、米国と北朝鮮の間で緊張が高まっていることは北朝鮮にとって有益ではないとの見解を示した。写真は9月、ニューヨークで撮影(2019年 ロイター/Brendan Mcdermid)

韓国の文在寅大統領は23日、中国の習近平国家主席との会談で、北朝鮮の非核化交渉が行き詰まり、最近、米国と北朝鮮の間で緊張が高まっていることは北朝鮮にとって有益ではないとの見解を示した。韓国大統領府が明らかにした。

北京で開かれた中韓首脳会談で、文大統領は、両国がより緊密に協力して北朝鮮の非核化に向けた交渉を再始動させることに期待を示した。

習主席は、2国間関係を「新たな、より高いレベル」に引き上げるために自身が文大統領と共に「主導的な役割を果たす」と語ったという。

非核化をめぐる米朝交渉では、北朝鮮が年末を期限に設定し、「敵視政策」の撤回を米国側に求めている。

北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は21日、米国が北朝鮮の人権問題に異議を唱えれば大きな犠牲を払うことになるとけん制。米国の「悪意ある言葉」は朝鮮半島の緊張を一段と高めるだけだと批判した。

文大統領は、中国が朝鮮半島問題で重要な役割を果たしていることを高く評価すると表明。

「米朝の対話が停止され、半島の緊張が高まっている最近の情勢は、中韓だけではなく、北朝鮮にとっても決して有益ではない」とし、「今回の貴重な機会が実を結ぶよう、我々がより緊密に協力することを期待する」と述べた。

国営メディアによると、習主席は文大統領に対し、北朝鮮との関係を改善し、和平交渉に弾みをつける韓国側の努力を支持すると表明。中韓は対話と協議を通じた朝鮮半島問題の解決を主張しており、「安定を維持し、協議を促す断固たる勢力」だと述べた。

*内容を追加して再送します。

[ソウル 23日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



2019123120200107issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2019年12月31日/2020年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2020」特集。米大統領選トランプ再選の可能性、「見えない」日本外交の処方箋、中国・インド経済の急成長の終焉など、12の論点から無秩序化する世界を読み解く年末の大合併号です。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ネクステラ、グーグルやメタと提携強化 電力需要増

ワールド

英仏独首脳、ゼレンスキー氏と会談 「重要局面」での

ビジネス

パラマウント、ワーナーに敵対的買収提案 1株当たり

ワールド

FRB議長人事、大統領には良い選択肢が複数ある=米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 7
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 8
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 9
    死刑は「やむを得ない」と言う人は、おそらく本当の…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中