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次期米国防長官代行は「中国脅威論者」 陸軍長官マーク・エスパーの横顔

2019年6月24日(月)11時00分

米国防長官代行に起用されるマーク・エスパー陸軍長官言わく、米国は今後何年にもわたり、中国と戦略的競争を繰り広げることになると気づくのが遅かった。写真はバージニア州アーリントンのペンタゴン(2019年 ロイター/Joshua Roberts)

米国防長官代行に起用されるマーク・エスパー陸軍長官言わく、米国は今後何年にもわたり、中国と戦略的競争を繰り広げることになると気づくのが遅かった。

エスパー氏は、2018年に国防総省が戦略文書「国家防衛戦略」を公表するずっと前から、中国軍の増強を注視していたと語る。国家防衛戦略は、アフガニスタンなどにおける反政府勢力問題よりも、中国、ロシアとの競争を優先事項に位置づけた。

エスパー氏はロイターに対し、10年以上陸軍に勤めた後に連邦議会のスタッフとなった時期も含め、自身は1990年代から中国を重要な課題と見なしていたと語った。

4月に行ったインタビューで、同氏は「中国と戦略的競争になるということを認知するのが少し遅かった。いや、遅かった」と発言している。

エスパー氏は、1990年代半ばに陸軍参謀として太平洋地域の作戦立案に携わっていたことに触れ、「中国の問題、中国との競争、中国の能力といったことは私にとって新しい話題ではない。私はこの進展を20年以上見続けてきた」と述べた。

ロシアとの競争もまた、以前からの焦点だ。エスパー氏は5月に行われたワシントンのシンクタンク「アトランティック・カウンシル」のイベントで、ロシアや中国といった相手に対する米軍の優位性は、米軍がどうやって戦うか、いつ戦うかの意思決定を握っていた冷戦が終了したときから減退したと語った。

「今日のロシアと中国は、軍の編成、能力、武器体系を積極的に発展させており、長年にわたり我々が保ってきた優位性が通用しない」

中国に厳しいアプローチをとってきたトランプ大統領は18日、記者団に対して、国防長官代行の後任にエスパー氏を起用する可能性が高いと述べた。関係者によると、数日以内に指名されるとみられる。

しかし、シャナハン国防長官代行が脱落したケースに備え、エスパー氏の名前は長い間候補者リストに載っていた。やはり中国を優先事項としていたシャナハン氏は18日、長官指名手続きを辞退した。

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