最新記事

イラン

イラン戦争に突き進むアメリカ

Trump’s Iran Policy Is Becoming Dangerous

2019年5月9日(木)17時00分
コリン・カール

さらに悪いことに、もしもイランが核開発を再開すれば、2009年から2012年の間によく見られたように、イスラエルがイランに武力行使をちらつかせる事態がまた発生するかもしれない。しかも今度は、米政権は自制を求めるどころかむしろそれを奨励する可能性の方がずっと高い。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相をトランプは無条件に支持している(国内の政治的計算に深く根差していると思われる)。そしてトランプに最も近いアドバイザーたちは、トランプがイスラエルに攻撃開始のゴーサインを出すよう促す準備があるように見える。ボルトンは2015年、イランの核の脅威への最善の対処法は、アメリカの支援の下でイスラエルがイランを攻撃することだとの見解を示していた。

これらを考え合わせると、今はきわめて危険な瞬間だ。事態が制御不能になる前に沈静化させ、イラン政府との間に高級事務レベルの対話チャネルを開設し、新たな交渉の第一歩として核合意に戻る意思を示すのが、トランプ政権にとって賢明な道だろう。

だがトランプ政権がその道を選ぶ見通しはゼロだ。同政権は緊張を最大限に高める戦略を強化しており、トランプ自身が認識しているかどうかに関わらず、彼らが既に戦争に向かう道を歩んでいることを示す証拠は増加している。

(翻訳:森美歩)

From Foreign Policy Magazine

20190514cover-200.jpg
※5月14日号(5月8日発売)は「日本の皇室 世界の王室」特集。民主主義国の君主として伝統を守りつつ、時代の変化にも柔軟に対応する皇室と王室の新たな役割とは何か――。世界各国の王室を図解で解説し、カネ事情や在位期間のランキングも掲載。日本の皇室からイギリス、ブータン、オランダ、デンマーク王室の最新事情まで、21世紀の君主論を特集しました。


ニュース速報

ワールド

米中が「第1段階」通商合意、関税発動猶予 米農産物

ワールド

米中の「第2段階」通商合意、複数回に分割も=米財務

ワールド

北朝鮮、衛星発射場で再び実験 米に対抗し「新兵器開

ワールド

特別リポート:ロイターの香港報道を制限、リフィニテ

MAGAZINE

特集:進撃のYahoo!

2019-12・17号(12/10発売)

メディアから記事を集めて配信する「巨人」プラットフォーマーとニュースの未来

人気ランキング

  • 1

    カイロ・レンは嘘をついていた?『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』新キャラと予想

  • 2

    共産党国家に捧げるジョーク:変装した習近平に1人の老人が言ったこと...

  • 3

    サルの細胞を持つブタが中国で誕生し、数日間、生存していたことが明らかに

  • 4

    キャッシュレス化が進んだ韓国、その狙いは何だった…

  • 5

    意識がある? 培養された「ミニ脳」はすでに倫理の…

  • 6

    中国の探査機が月に持ち込んだ植物の種、ハエの卵...…

  • 7

    習近平を国賓として招聘すべきではない――尖閣諸島問題

  • 8

    殺害した女性の「脳みそどんぶり」を食べた男を逮捕

  • 9

    離脱強硬派ジョンソン勝利でイギリス「連合王国」解…

  • 10

    英総選挙、どっちつかずより「とっとと離脱」を選ん…

  • 1

    熱帯魚ベタの「虐待映像」を公開、動物愛護団体がボイコット呼び掛ける

  • 2

    インフルエンザ予防の王道、マスクに実は効果なし?

  • 3

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を流し込み...

  • 4

    殺害した女性の「脳みそどんぶり」を食べた男を逮捕

  • 5

    共産党国家に捧げるジョーク:変装した習近平に1人の…

  • 6

    中国で焚書令、文化大革命の再来か

  • 7

    カイロ・レンは嘘をついていた?『スター・ウォーズ…

  • 8

    東京五輪、マラソンスイミングも会場変更して! お…

  • 9

    トランプ、WTOの紛争処理機能を止める 委員たったの…

  • 10

    キャッシュレス化が進んだ韓国、その狙いは何だった…

  • 1

    食肉市場に出回るペット 出荷前には無理やり泥水を流し込み...

  • 2

    「愚かな決定」「偏狭なミス」米専門家らが韓国批判の大合唱

  • 3

    「日本の空軍力に追いつけない」アメリカとの亀裂で韓国から悲鳴が

  • 4

    元「KARA」のク・ハラ死去でリベンジポルノ疑惑の元…

  • 5

    「韓国は腹立ちまぎれに自害した」アメリカから見たG…

  • 6

    文在寅の経済政策失敗で格差拡大 韓国「泥スプーン」…

  • 7

    殺害した女性の「脳みそどんぶり」を食べた男を逮捕

  • 8

    GSOMIA失効と韓国の「右往左往」

  • 9

    GSOMIA継続しても日韓早くも軋轢 韓国「日本謝罪」発…

  • 10

    日米から孤立する文在寅に中国が突き付ける「脅迫状」

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
「STAR WARS」ポスタープレゼント
ニューズウィーク試写会ご招待
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月