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「ロシア疑惑」捜査妨害へ、トランプが司法長官を事実上更迭

Does Sessions Resignation Put Mueller Probe in Danger?

2018年11月8日(木)15時00分
グレッグ・プライス

副長官も更迭の見通し

トランプは侮蔑的なあだ名をつけたことは否定したものの、ロシア疑惑の捜査に関してはセッションズへの不満を隠さなかった。

民主党だけでなく、サウスカロライナ州選出のリンジー・グラムら共和党の上院議員も、憲法上の危機を引き起こすか、1970年代初めにニクソン政権下で起きたウォーターゲート事件並みのスキャンダルが起きないかぎり、司法長官を更迭すべきではないと、トランプに警告していた。しかしグラムらも、7日の発表についてはほとんど口出しできなかった。

ローゼンスタインもセッションズと共に更迭されるだろうと前々から噂されている。ただし、またもや政権内のゴタゴタが有権者の目に触れるのは避けたいだろうから、中間選挙が終わってからになるとみられていた。ローゼンスタインはトランプの発言をひそかに録音し、合衆国憲法修正第25条に基づき、トランプを罷免する「合法的クーデター」に関与していた可能性があると、9月にニューヨーク・タイムズに報じられた。

ローゼンスタインはこの報道を否定したが、司法副長官の座を追われるのは確実とみられている。

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