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ロシア疑惑

トランプ一家の口座情報、ドイツ銀に請求 米特別検察官がロシア疑惑捜査で

2017年12月6日(水)09時34分

12月5日、関係筋が明らかにしたところによると、米大統領選挙へのロシア介入疑惑を捜査するモラー特別検察官はドイツ銀行に対し、トランプ大統領(写真)と家族の口座に関する情報提出を求めた。10月撮影(2017年 ロイター/Kevin Lamarque/File Photo)

米大統領選挙へのロシア介入疑惑を捜査するモラー特別検察官は、ドイツ銀行に対し、トランプ大統領と家族の口座に関する情報提出を求めた。1人の関係筋が明らかにした。

ドイツ銀は数週間前、特定の取引に関して情報提供を求める召喚状を受け取ったという。

トランプ氏が関係する不動産事業に多額の融資を行った経緯があるドイツ銀は5日、「捜査には全面的に協力する」との声明を出したが、それ以外はコメントしなかった。

トランプ氏の弁護士であるジェイ・セクロー氏はロイターに対し「召喚状は発行されていない」と指摘。「特別捜査官が大統領に関連した金融取引の記録提出を命じたとの報道は、誤報であることを確認した」と主張した。

モラー氏の捜査に詳しい米当局者は、召喚状が出された理由の1つは、ドイツ銀行がトランプ氏に対する債権の一部を、現時点で米国と欧州連合(EU)の対ロシア制裁の対象となっているロシアの銀行に転売したかどうかを見極めることにあると説明した。

ロシアの諜報活動に詳しい別の米当局者は、仮にロシアの銀行がトランプ氏に対する債権を保有すれば、ある程度の影響力を行使できる可能性があると話した。

この当局者は「疑問として浮かび上がるのは、なぜトランプ氏と側近が外交の最優先事項としてロシアとの関係改善を進めることに意欲を示したのかや、その中で個人的な考えが少しでも働いたのかどうか、ということにある」と述べた。

一方でドイツ銀行に近い関係者は、同行がトランプ氏のロシアとの金融取引について調査したと話した。

こうした中、トランプ大統領は5日、ホワイトハウスでの写真撮影に際し、モラー氏がドイツ銀行に情報提供を求めたのかとの記者団からの問い掛けに返答しなかった。

米政府倫理局(OGE)が発表した資料によると、トランプ氏はドイツ銀行傘下のドイチェ・バンク・トラスト・カンパニー・アメリカズから少なくとも1億3000万ドルを借り入れている。

このうち5000万ドル超はトランプ氏が首都ワシントンで取得した旧郵便局の不動産物件、5500ドル余りはフロリダ州のゴルフコース、2500万ドルはシカゴのトランプ・ホテルおよび集合住宅に対して貸し出された。

これらの融資は2012年に貸し出され、2023年から24年にかけて満期を迎える。

[フランクフルト/ワシントン 5日 ロイター]


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