最新記事

米ロ関係

米、ロシア総領事館など3公館施設の閉鎖要求 外交官削減に対抗

2017年9月1日(金)11時14分

8月31日、米国務省はサンフランシスコにあるロシア総領事館など3カ所の在米公館施設を閉鎖するようロシア政府に求めたことを明らかにした。ロシアが同国駐在の米外交官削減を要請したことへの対抗措置。写真は同総領事館の入り口にて撮影(2017年 ロイター/Stephen Lam)

米国務省は31日、サンフランシスコにあるロシア総領事館など3カ所の在米公館施設を閉鎖するようロシア政府に求めたことを明らかにした。ロシアが同国駐在の米外交官削減を要請したことへの対抗措置。

ロシアは7月に、米議会が対ロシア制裁強化法案を可決したことへの報復措置として、ロシア駐在の米外交官の数を455人に大幅削減し、米国駐在のロシア外交官と同水準にするよう要請している。

国務省のナウアート報道官は声明で「(外交官削減は)不当で、両国関係に有害」と批判。「ロシアが求める平等の精神」に沿って、9月2日までにサンフランシスコ総領事館およびワシントンとニューヨークにある公館の別館を閉鎖するよう求めたと明らかにした。

トランプ政権の高官によると、ティラーソン国務長官はロシアのラブロフ外相と電話会談し、3施設の閉鎖について伝えた。両氏は9月の国連総会に合わせて会談を予定しているという。

ロシア外務省は声明で「米国が発表した新たな措置を精査したうえで、われわれの態度を表明する」とした。

米高官によると、公館閉鎖に伴いロシア外交官の追放は求めておらず、サンフランシスコ総領事館の外交官は米国内で再配置することが可能。ロシアは閉鎖される施設を引き続き所有するか売却することが可能だが、外交活動を行うことは認めないとした。

[ワシントン 31日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

欧州評議会、ウクライナ損害賠償へ新組織 創設案に3

ビジネス

米雇用、11月予想上回る+6.4万人 失業率は4年

ワールド

ハセット氏、FRBの独立性強調 「大統領に近い」批

ビジネス

米企業在庫9月は0.2%増、予想を小幅上回る
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 8
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    「日本中が人手不足」のウソ...産業界が人口減少を乗…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 9
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中