最新記事

キャリア

「準備はどう?」と質問されて「順調です」と答えてはいけない

2017年6月12日(月)10時45分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

ここで質問をリープすると――「順調です。◯◯の話を中心に説明しようと思います。あと、▲のデータも用意して紹介するつもりです」。

こうすれば、上司が求める情報を与え、かつ理解度を高めるだけでなく、自分自身も必要なフィードバックを受けられるようになる。さらに、自分の仕事に対する姿勢をアピールすることにもつながる。ゼロをイチへ、ありふれた質問を自身の成長への足がかりへと変えられるのだ。

すべての質問が成功へのチャンスとなる

こうした日常会話こそ「成功への階段」だとヴァンス博士は言う。すべての質問が成功へのチャンスなのだ。だから、「そのたびに跳んでしまおうと考えているくらいでちょうどいい」。

ソクラテス以来、質問が重要だと言われ続けているのは、それくらい質問がむずかしいからだろう。質問とは、自らトピックを選んで口火を切ることであり、良い質問をするには、豊富な知識や高い認知力が必要だ。外国語でのコミュニケーションならリスニング能力も必要になる。

それに比べると、確かに答えること自体はさほど難しくない。ヴァンス博士も言うように、「二日酔いや寝不足で質問を半分聞き逃してしまっても、きちんと応答できた経験」はだれにでもあるはずだ。

しかし、そんな答え方ではいけないのだ。本書では、言語学者らしい解説を交えながら、実践的な答え方の戦術が紹介されている。

「スピーチこそ文明」とみなしてきた西洋の人々が質問を重視し、その考えが世界に広まっているのだとすれば、グローバルなコミュニケーションとは、言ってみれば質問合戦だ。ならば、そうした質問を大きく飛躍させる応答力を磨くことが、世界で活躍できる近道なのかもしれない。

【参考記事】1人の時間が必要な内向型、人と会って元気になる外向型


『答え方が人生を変える
 ――あらゆる成功を決めるのは「質問力」より「応答力」』
 ウィリアム・A・ヴァンス、神田房枝 共著
 CCCメディアハウス

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
 ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

サウジ政府系ファンド、週内に新5カ年戦略を公表=消

ビジネス

米消費者の1年先インフレ期待低下、雇用見通し改善=

ワールド

2月豪消費者信頼感指数、3カ月連続で低下 利上げで

ワールド

米、次期半導体関税から大手テック企業除外へ=英FT
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 4
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 7
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 8
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 9
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 10
    【銘柄】なぜ?「サイゼリヤ」の株価が上場来高値...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 5
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中