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韓国特検サムスンのトップを逮捕 朴大統領の疑惑追及は来週山場へ

2017年2月17日(金)21時27分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


特別検察、次に目指すはパク・クネ大統領の取り調べ

今回の"チェスンシルゲート"ではサムスン以外の財閥も、チェ・スンシルが関係したミル財団、Kスポーツ財団に多額の寄付を行ったとされるが、特別検察チームは今回他の企業については対象とせずサムスンに的を絞って調査を行ってきた。サムスングループは、グループ内の第一毛織とサムスン物産が2015年に合併するにあたり、公正取引委員会の審査を受けており、そのためのロビー活動を大統領府に働きかけたと言われている。

韓国メディアのマネートゥデイは、疑惑の本丸であるパク大統領に迫るためには、サムスンのイ・ジェヨン容疑者を追求することが最短距離だという判断が働いたためと伝えている。特別検察法により特別検察チームが捜査できる期間は28日間と限られており、そのため他の企業の問題はひとまず捜査対象から外したということだ。

現在、ファン・ギョアン大統領権限代行首相に延長を申請している。これが認められれば特別検察官チームはさらに30日捜査を続けることができ、SK、ロッテ、CJなどの他の財閥グループへの調査も可能になるという。

だが、今、特別検察官チームの照準はパク・クネ大統領への直接聞き取り調査に集められている。

韓国メディア世界日報は、特別検察官チームの関係者が「対面調査の日程はいまだ進展がない」と語り、一般の被疑者のように調査の日程を一方的に大統領府に通達する案も検討されたが保留になったことを伝えた。現在、特別検察官チームと大統領府側で日程と場所、さらに非公開にするかどうかなどを巡って調整が続けられている。

一部では、この調整を長引かせることで、大統領府側が特別検察官チームの捜査機関が終わる2月28日で時間切れにさせようとしていると見られているが、今回のイ・ジェヨン容疑者の逮捕を受けて、捜査延長の可能性が高まっている。

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