最新記事

韓国

韓国特検サムスンのトップを逮捕 朴大統領の疑惑追及は来週山場へ

2017年2月17日(金)21時27分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

2月17日、韓国の朴槿恵大統領の親友、崔順実被告らをめぐる疑惑を調べている特別検察官チームは、贈賄容疑などでサムスン電子副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)容疑者を逮捕した。ソウルで16日撮影、提供写真(2017年 ロイター/News1)

<朴槿惠大統領の友人、崔順実による国政介入疑惑を調査している特別検察官チームは、17日早朝サムスン電子副会長の李在鎔を、贈賄などの疑いで逮捕した。また、朴大統領の弾劾審査を行っている憲法裁判所は2月24日を最終弁論日と通達。朴大統領の疑惑解明の動きは来週山場を迎える>

韓国の特別検察官チームは、サムスン電子副会長の李在鎔(以下、イ・ジェヨン)を、グループ企業の合併に政府が協力する見返りに、パク大統領とチェ・スンシル側に430億ウォンに上る賄賂を渡したとして、17日午前5時36分ごろ逮捕した。イ・ジェヨン容疑者はサムスン電子の実質的なトップだ。

特別検察官チームは1月12日にイ・ジェヨン容疑者の取り調べを行い、逮捕状を請求したが、裁判所は1週間後にこれを棄却した。特別検察官は今回13日に15時間にわたる長時間、再び取り調べを行って再度逮捕状を請求していた。

韓国メディア京郷新聞によれば、先月イ・ジェヨンに対する拘束令状が1度は裁判所から棄却されたのにかかわらず今回認められた経緯について、特別検察官チームが、サムスン側によるグループ再編に関した贈賄関係を立証しようとした前回の方針から、今回はイ・ジェヨン容疑者を中心にサムスングループの後継体制再編を試みたロビー活動を把握し、包括的な観点から贈賄を立件したという。

検察チームはそのために、サムスングループのもつ問題について1997年から1000件近くレポートを刊行してきたキム・サンジョ漢城大教授が所長を務める経済改革連帯の資料を参考に、430億ウォンの贈賄と、特定の経済犯罪に関する横領、財産の国外逃避、犯罪隠匿の規制に関する法律違反、国会での証言・鑑定等に関する法律違反、以上の5つの容疑を適用して令状を請求した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中関係の「マイナス要因」なお蓄積と中国外相、米国

ビジネス

デンソーの今期営業益予想87%増、政策保有株は全株

ワールド

トランプ氏、大学生のガザ攻撃反対は「とてつもないヘ

ビジネス

米メルク、通期業績予想を上方修正 抗がん剤キイト
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中